今年の夏は土用丑の日が2回!鰻を食べて暑い夏を乗り切ろう

土用の丑の日が近くなると、店頭にずらっと鰻が並びますよね☆
鰻は歴史が古く、縄文時代の貝塚から鰻の骨が発見されていたり、「風土記」や「万葉集」にも記載されています。

【土用の丑の日はなんで鰻を食べるの?】

夏の土用の丑の日には鰻を食べる習慣があります。
この習慣には諸説由来がありますが、今回はそのうちの1つをご紹介します。
本来鰻の旬は冬のため、以前は夏にあまり売れなかったそうです。
困った鰻屋が学者である平賀源内に相談したところ、「“本日丑の日”という張り紙を店に貼る」という発案をし、それが功を奏し、鰻屋は大繁盛しました。
これを他の鰻屋もこぞって真似するようになり、次第に「土用丑の日はうなぎの日」という風習が定着したとされています。
地方によっては鰻に限らず、その他の「う」のつく食べ物を食べる習慣もあります。
夏バテ対策として、スタミナのある「馬(肉)」や「牛(肉)」、また胃に優しい「瓜」「うどん」「梅干し」などが選ばれているようです。
年によっては夏の土用の間に丑の日が2度訪れることもあり、この場合は2度目の丑の日を「二の丑」と呼びます。
ちなみに今年は7月25日と8月6日の2回です!

【鰻と梅干しの食べ合わせは良い?悪い?】

「鰻と梅干しを一緒に食べるのはNG!」なんていう噂を聞いた事はありませんか?
しかし、実際は梅干しは胃酸を濃くして、鰻の油分の消化を助けるのでむしろ好ましいとされています。
食べ合わせが悪いと言われたのは…

①梅干しは胃酸を分泌し食欲を増進させるため、高価な鰻を沢山食べる事になる
→贅沢や食べ過ぎを戒めるため?

②もし、鰻が腐っていても梅干しと一緒に食べていたら、分からなくなってしまう
→食中毒の予防?

という説があったからではないかと考えられています。


 【鰻にはどんな栄養があるの?】

●ビタミンAが豊富!
ビタミンAは1串で成人の必要量の約3日分に相当するとも言われています。
ご飯を効率良くエネルギーに変えてくれるビタミンB1も豊富なので、鰻重はスタミナ回復に効果的です!

●独特のぬめり「ムコ多糖類」にも注目!
ムコ多糖類はぬるぬるした動物に含まれる多糖類の1つで、弱った胃腸の粘膜を優しく保護して消化吸収を助けます

●肝吸いにも栄養たっぷり!
肝にもビタミンAが豊富に含まれています。
消化器や呼吸器、胃腸等の病気や風邪を予防する他、肌を美しく保ったり、夜盲症予防に効果があるとされています。
また、内臓や粘膜の強化作用がある事からガン予防も期待されます。

 【市販の蒲焼を更に美味しく食べよう!】

皆さんは鰻の蒲焼きをご家庭で召し上がる場合、どのようにして温めていますか?
電子レンジやトースターで温める方も多いと思いますが、実は更に美味しく仕上げる方法があったのです!

<ふっくらと美味しく温め直す方法>

  1. 熱湯で蒲焼を洗い、タレを除きます。
  2. 身に酒をふり、魚焼きグリルやフライパン等で焼きます。
  3. 最後に付属のタレを塗って表面をパリッとこんがり焼きます。

蒲焼は、ひつまぶしや鰻巻き、酢の物などにしても美味しく頂けます。

日本人に愛され続ける夏のスタミナ源の鰻!
暑くなるこれからの時期、栄養たっぷりな鰻を食べてスタミナをつけましょう。

Text by ろい/食育インストラクター