日本は自然災害の多い国です。
地震や津波などの災害時、赤ちゃんがいるママは特に大変ですよね。
母乳を与えることができればよいのですが、普段母乳をあげているママでも、災害時の精神的ショックやストレスにより一時的に母乳が出なくなってしまうケースもあるようです。
そんなママと赤ちゃんのためにも準備しておくと安心ですね。
【災害時、お湯が沸かせる場合】
おすすめなのが、キューブタイプのミルクです。
普段与えている缶のミルクを小分けにしておくのも良いですが、封を切ってしまったミルクは保存状態が心配です。
少し割高ではありますが、溶けやすく持ち運びにも便利なので用意しておくとよいでしょう。
ユニセフやWHOなどによると「災害時の状況では哺乳瓶や人口乳首を清潔に保つのは難しいため、人口乳首は使わず、紙コップや洗剤で洗浄したスプーン、湯のみなどを使うのが望ましい」とされています。
その際お湯は必ず煮沸させ、赤ちゃんを縦抱っこし、冷ましてから少しずつ飲ませるようにしましょう。
また今は、「使い捨て哺乳瓶」というものが売られているそうです。
里帰りや旅行など荷物を減らすために利用するのもよいですね。
ではライフライン断絶でお湯が沸かせない時、赤ちゃんにどうやってミルクを与えればよいのでしょうか?
【災害時、お湯が沸かせない場合】
海外では乳幼児用液体ミルクが売られています。
乳幼児用液体ミルクは常温で保管でき、密封されているため衛生的で、そのまま赤ちゃんに飲ませることができます。
手軽に持ち運びもできるため、海外では広く流通しています。
熊本地震でも、フィンランドから乳幼児用液体ミルクが届けられ、助けられたママさんもたくさんいたようです。
しかし、日本では法の壁や安全性の懸念から販売されていません。
そのため、国内製品開発を後押ししようとする署名活動が行われていました。
そしてついに2016年5月25日導入の検討が始まったそうです!!
日本でも日常的に利用できる日がくるかもしれませんね。
また、高価ではありますが、国内では「熱燗機能でミルクを作る乳幼児用非常食」なども売られています。
【緊急事態でミルクがない場合】
一時しのぎとして、重湯(おかゆの上澄み)や、コップに半分(約100ml)の白湯に砂糖大さじ1/2を溶かして飲ませてあげるとよいそうです。
また、冒頭にも書きましたが、完全母乳のママでも、母乳が出なくなることがあるそうです。
ただ一時的なことなので、与え続けていればきちんと再開するそうです。
出ないから…とあきらめずに与え続けてくださいね。
きっと乳首を吸うことで赤ちゃんも安心するはずです。
乳幼児がいるご家庭は非常袋のアイテムが多く大変ですが、いざという時、最低限切り抜けられる準備はしておきたいですよね。
荷物にはなりますが、ガスコンロと燃料ボンベはお湯を沸かすのに欠かせません。
あるときっと助かるはずです。
ぜひ、この機会に非常袋の中をもう一度点検をされてみてはいかかがでしょうか?
Text by くまこ/食育インストラクター