目黒区立鷹番小学校に現れたのは、エリゼ宮殿(フランス大統領官邸)の料理長、ギヨーム・ゴメズフランス人シェフ。3年生のクラスで、味覚の授業をするために来日しました。
まず、子どもたちはゴメズシェフから味覚の話を聞き、ビターチョコレート、ポップコーン、レーズン、グレープフルーツをテイスティングしていきます。「慌てて食べないで。何の味と何の味が感じられるか集中して食べてみて」というシェフの言葉に促され、慎重に口に運んでいきます。「飲み込んだら苦い!」「チョコレートがだんだん溶けて、奥に来たら苦がった」と子どもたちの声。初めて味覚に出合ったような、子どもたちの新鮮な驚きの表情が印象的です。
ゴメズ氏は、「身を持って覚えていくこと、発見すること、出合うことが大事だと思います。そういう好奇心を育んでいくことが、彼らのこれからの味との出会い、豊かな未来をつくる」と、味覚を教えることの意義を語りました。味や食べ物、人との出会いの機会をつくることで、単なる1時間の授業で終わることなく、子どもたちの未来の、より良い“きっかけ”になるのだと、授業を見学して感じました。
1990年にフランスで始まったこの味覚の教育活動は、毎年10月の第3週に実施、シェフやパティシエ、生産者などがボランティアで小学校に訪れ、味蕾がちょうど大人と同じくらいに発達する小学3~4年生を対象に行います。4年前から日本でも取り組みが始まり、年々参加校やボランティアのシェフの数が増えていっています。
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(配信元:有限会社 全国学校給食協会)