意外と知らないお菓子の語源

〈食育まめ知識〉意外と知らないお菓子の語源

マシュマロの語源は植物から!!?意外と知らないお菓子の名前の意味・・・調べてみました(^^♪

【マシュマロの語源とは?】
マシュマロはウスベニタチアオイと言う植物の英名である、マーシュマロウが語源と言われています。
なぜマーシュマロウという植物が語源になったかというと、昔はこの植物の樹液を採取して卵白・砂糖と混ぜ合わせてお菓子を作ってたのでマシュマロと命名されました。
マシュマロはフランス語ではギモーヴと言いますが、この名前もマーシュマロウのフランス語名からとられているのだそうですよ。
19世紀に入ってゼラチンを利用する方法が編み出された事で樹液は使用されなくなり、マシュマロの名前だけが残りました。
ちなみに、マーシュマロウの成分には胃腸や喉の炎症を抑える効果がある為、昔から薬用植物として咳止めトローチ等の原料にもされていました。

【バームクーヘン(バウムクーヘン)】
ドイツ語の「バーム=木」・「クーヘン=お菓子」が語源。ドイツでは森林を大切にし、常緑樹の緑に生命を感じるそうです。木の年輪は長寿や繁栄を意味し、バームクーヘンはお祝い事等の引菓子として欠かせない存在です。
卵やバター・小麦粉等を混ぜ合わせた生地を棒に薄くつけて焼き、この工程を何回も行う事で輪切りにした時に木の年輪のような模様が出来るのでこの名前がついたのだとか。
私達は「バームクーヘン」の呼び名がしっくりきますが、ドイツ語の発音に近づけるなら「バウムクーヘン」の方がより近い発音になります。

【ティラミス】
ティラミスはイタリア発祥のお菓子で位置付けとしてはチーズケーキの一種です。マスカルポーネチーズ・エスプレッソ・リキュール等をふんだんに使ったお菓子で、日本でも一大旋風を巻き起こしましたね。
抹茶味やクリームチーズで代用する等、アレンジもたくさんある人気のスイーツです。
ティラミスはtiramisuと書きますが、バラバラにすると「tira=引っ張る」・「mi=私」・「su=上」といった単語になり、直訳すると「私を引っ張り上げて」といったような感じになります。
「私を元気にする」といったニュアンスになり、「元気になるお菓子」のような意味合いが込められています。
昔は夜遊びをする前にティラミスを食べて元気を付けたそうです・・・。

【シュークリーム】
本来はフランス語で「シュー・ア・ラ・クレーム」と言います。日本では「ア・ラ」が省略され、クレームが英語読みの「クリーム」になった「シュークリーム」と言う和製外国語での呼び名が一般的ですね。
シューはフランス語でキャベツ、クレームはクリームなので、直訳すると「クリーム入りのキャベツ」という意味です。表面に入る亀裂や形がキャベツに似ていたのでこの名前がついたと言われています。
現在では、クッキー生地を上に乗せたものや、中身をあんこにしたり、アイスクリームを入れたりと色々なバリエーションが作られています。
また、同じ生地で細長く絞って焼いたものはエクレアと呼ばれています。エクレアはフランス語のエクレール=雷・稲妻に由来し、「中のクリームが飛びださないように一瞬で食べなくてはならないから」とか「焼き上がったシュー生地に入った亀裂が稲妻に似ている為」等の説があります。

【クレープ】
クレープは焼いたときに表面に縮緬状の模様が出来る事から、フランス語で縮緬織物の事を指すクレープ(またはクレップともいう)を語源とする名前がつきました。分類上はパンケーキに属します。
発祥はフランスのブルターニュ地方の郷土料理であるそば粉を使用した「ガレット」。ブルターニュ地方は寒さが厳しく小麦の栽培が難しかった為に、「そば」を主食としていました。
時代を経てフランス全土に広まっていく中で小麦粉や卵・牛乳等を使った生地に変化していきました。
クレープの基になった「ガレット」の由来はフランス語で小石を意味する「ガレ」からきています。

色々と調べてみるとなるほど!と思う事がたくさんありました。
この他に何か面白い名前の由来をご存知の方もいらっしゃると思いますので、良かったら教えて下さいね(*^_^*)

Text by さゆり/食育インストラクター