おやつは、子どもにとっても大人にとっても嬉しい時間です。
よく、「3時のおやつ」という言葉を耳にしますが、なぜ“3時”なのかご存知ですか?
今回は、知っているようで意外と知らない、おやつのお話しです。
【“おやつ”、漢字で書けますか?】
おやつは、漢字で『御八つ』と書きます。
その由来は、午後2時から4時までの時間を指す江戸時代の言葉「八刻」(やつどき)という言葉から。
江戸時代、食事は朝夕の1日2食でしたが、労働作業や畑仕事の合間に体力維持のため、休憩時に間食をとっていました。
その時間が現在の午後2時から午後4時の間で、当時は「八刻」(やつどき)と呼んでいました。
その「八刻」(やつどき)に間食を食べていたことから、あたまの「八つ」(やつ)に丁寧語の「お」をつけて「おやつ」と呼ぶようになりました。
現在では、あまり時間帯を問わず広く使われる言葉となりました。
また、近年の研究では、午後3時頃は脂肪細胞に脂肪を溜め込む働きをするたんぱく質『BMAL1』(ビーマルワン)が最も少なく、1日の中で食べた物が最も脂肪になりにくい時間帯であるとされています。
【おやつを食べるのは何のため??】
食事と食事の間隔は4~5時間が理想的とされていますが、昼食と夕食の間が7~8時間ほど空いてしまう方も多いはず…。
そんな時は、軽めのおやつをとるのがおすすめ。
おやつは“間食”といって、その名のとおり食事と食事の間にとるもの。
上手におやつをとることで、夜遅くに食べ過ぎるのを防ぐという働きがあります。
しかし、量が多かったり高カロリーの物を食べてしまうと、肝心の夕食がきちんと食べられなくなってしまう事も…。
どんな物をどの位食べれば良いかを知る事が、楽しいおやつの時間を過ごす上で重要になります。
※胃が小さく、消化機能も発達中の幼児は、1日3回の食事だけでは十分な量や栄養が不足しまいがち。
おやつは、それを補うための「第四の食事」!
幼児にとってのおやつは「補食」としての役割が大きく、大切な栄養を補う時間です。
【おやつ=甘い物…とは限らない!】
おやつと言うと甘いケーキやチョコレート、おせんべいなどのお菓子を思い浮かべる方も多いかもしれません。
しかし、おやつは必ずしもお菓子とは限りません。
お菓子は生活の中の楽しみの部分ですが、思った以上にエネルギーの高いものが多いので気を付けましょう。
大切なのは、「食べ過ぎない」「時間を決めて食べる」という事!
食事のリズムやバランスを崩さないよう気を付けて、1日200kcal以内(例:どら焼き→1個、ビスケット→4枚程度)を目安にしましょう。
また、果物やヨーグルト・チーズなどの乳製品の他、塾や習い事で夕食の時間が遅くなる時は、食事の代わりにもなるおにぎりや野菜スープなどがおすすめです。
おやつを上手にとり入れて、健康的で楽しい食生活を送りましょう。
Text by ろい/食育インストラクター