肉好き♪の方も多いのではないでしょうか。
ついついたっぷり食べたくなりますが、毎日元気に生活するためには食べすぎに注意して、バランスのよい食生活を目指したいものです。
今回は食材の栄養と肉のちょうどよい分量について考えます。
【炭水化物は米、たんぱく質は肉、脂質はバター??】
炭水化物はご飯やパンから摂る、たんぱく質といえば肉や魚というように、必要な栄養素はそれぞれ別の食材から摂るものだと思っている方も多いのではないでしょうか。
ほぼ正解ですが、詳しくみるとちょっと違います。
確かにそれぞれの食材に一番多く含まれている栄養素ですが、米には炭水化物だけでなく、少しですがたんぱく質やビタミン類も含まれているなど、たいていの場合、ひとつの食材には複数の栄養素が含まれています。
そのため、米をたくさん食べたら炭水化物の摂取量が増えるだけでなく、たんぱく質の摂取量も増えることになります。
例えば、たんぱく質を摂って美肌を目指したいと思い、鶏肉ばかりを食べたとします。
肉にはたんぱく質だけでなく、美肌にうれしいビタミンやミネラルなどが含まれていますが、脂質も多く含まれていて、必要以上の脂質も一緒に摂ってしまう可能性があります。
適切な量の食材をバリエーション豊かに食べることが、バランスのよい食生活につながります。
【肉はどのくらい摂るの?】
「食事バランスガイド」というコマのイラストを指標にしてみると、肉は主菜に入り、1日に食べる目安は、体を動かすことが少ない12~69歳の男性は主菜が「3~5SV」、同じように体をあまり動かさない12~69歳の女性の場合は「3~4SV」を食べるようにしましょう。
主菜の分量はウインナー1本なら「1SV」、やきとり2本が「2SV」、餃子やシュウマイなら5個で「2SV」、とんかつは「3SV」となります。
ただ、全てを同じ肉から摂るのではなく、魚介や卵、大豆などと合わせて摂るようにしましょう。
詳しく知りたい方は、保健所などの保健師や栄養士に相談してみるとよいでしょう。
【お肉を知ろう】
魚や野菜には味や栄養価が高くなったり、生産量が多くなる時期=旬がありますが、豚や鶏など主要な肉は家畜として計画的に育てられ市場に出回るため、旬はみられません。
また、肉は鮮度が良いほど美味しいというわけではなく、低温で熟成させることでうまみが出て筋肉が柔らかくなり美味しくなります。
最近は熟成肉ブームで、これより長い期間低温熟成することもあるなど熟成期間は様々ですが、いずれにしても通常スーパーの店頭に並ぶときが食べ頃なので、購入したら消費期限内に早めに食べましょう。
比較的購入しやすいお肉にもいろいろな栄養が含まれています。
豚肉は抗酸化作用のあるビタミンEのほか、糖質をエネルギーに変えるビタミンB1を多く含んでいて、米食文化の日本人には欠かせない栄養素です。
鶏肉は皮膚や粘膜を丈夫にするビタミンAや血行を改善する働きのあるナイアシンなども含みます。
牛肉にもナイアシンが含まれるほか、体内で吸収しやすいヘム鉄も豊富です。
これらの栄養素全てを完璧に満たすには栄養価計算をするなど専門性が高い管理が必要となりますが、食事バランスガイドを目安にいろいろな食材を摂り入れるだけでもバランスアップにつながります。
まずは食事量に気を付けていきましょう。
Text by ゆず/食育インストラクター