野菜不足と言われていますが、どのくらい足りないのかご存知でしょうか。
平成27年の国民栄養調査をみると1日の平均摂取量は約290gで60gほど不足しています。
でも実は、世代によって食べている量に差があることが調査で分かりました。
【理想まであとちょっと!60代女性】
健康を保つために必要な栄養は『肉や魚、野菜などをバランスよく食べて補いましょう』、今回のテーマである野菜の場合は『350g以上食べましょう』と言われています。
そのうち120g以上を緑黄色野菜、230g以上は淡色野菜を食べるよう推奨されています。
平成27年の調査では60代の女性の1日の平均摂取量は約334gでした。
内訳をみると緑黄色野菜が約120g、淡色野菜は約214gと、1日当たりレタス1枚分くらい、しめじだと1/4パック分ほど不足しています。
心がけ次第で増やせそうですが、できれば同じ野菜の量を増やすよりも、野菜の種類を増やした方が、さらに色々な栄養を摂り込めます。
【ちょっと心配な50代、もっと心配な40代以下】
50代女性の1日平均摂取量は約287gで60g以上不足し、40代では約253gで、毎日100g近くも不足しているという結果でした。
さらに30代、20代と年代が若くなるにつれて野菜の摂取量が減る傾向にありました。
これを読んでいる方で、ご自身は大丈夫だと思っていても『大人の野菜不足』は多いので、野菜を食べる習慣を身に着けるよう、周囲の方におすすめしてください。
できれば、一緒に食事をしているうちに自然と野菜をたっぷり食べている状態が理想的です。
体は食べたものから出来ています。
食習慣は簡単に変えられるものではないので、年齢を重ねて病気になってからではなく、今から少しずつ、みんなで取り組んでいきたいものです。
【そもそもなぜ野菜が必要なの】
野菜には体を動かす潤滑油として働くビタミンやミネラル、食物繊維などの成分が多く含まれています。
例えば、たんぱく質や脂質などを多く摂ったとしても、ビタミン類が全くない状態ではエネルギーに変えることができません。
肉や魚にも含まれている成分もありますが、限定的ですし、腸の調子を整える食物繊維は野菜から摂るしかありません。
また、最近注目されている抗酸化作用のある成分など機能性成分は、野菜に多く含まれています。
1日の野菜の総量は350g以上、そのうち緑黄色野菜と淡色野菜を1対2の割合で食べるとバランスがよくなるため、これを目標に積極的に食べましょう。
【旬の野菜がおすすめ】
旬の野菜を食べようというのはよく言われています。
それは、旬の時期は栄養価が高く味も良くなるためです。
生産量もピークとなり、市場に多く出回るため、他のシーズンより安価で購入することもできます。
野菜はもちろん、肉や魚など、バランスよく食べて老化防止を目指し、長く元気に過ごしたいですね。
Text by ゆず/食育インストラクター