実は食べたい!皮はもったいない!?葡萄の皮を再利用してみよう

海外のドラマや映画などを観ていると、何気ない1シーンに違和感を覚えることがあります。
基本的には文化の違いによるところが大きいのですが、そのうちの1つにこんなものがあります。
「…食事シーンで果物の皮を剥いて食べているのを観たことが無い?」
今回はそんな思い付きから始まった葡萄の皮の再利用法のお話です。

【皮ごと食べるのが普通!?】

グレープフルーツやオレンジといった、皮の分厚い柑橘系の果物や、パイナップルのように皮が固いものはその限りではないのですが、桃やりんご、葡萄などは皮ごと食べるのが一般的で、皮を剥いて果肉だけ食べる習慣のある国の方が珍しいようです(もちろん、全ての日本人が皮を食べないわけではありませんし、海外の方でも皮を除く方はいらっしゃいます)。
確かに、りんごや葡萄の皮には抗酸化作用を持つポリフェノールが豊富に含まれています。
皮ごと食べた方が栄養価は高いことは明白なのですが、食べ慣れていないものをそのまま食べて美味しく感じられる方は少ないのではないかと思います(私も巨峰を皮ごと食べてみましたが、渋さとえぐみですぐギブアップしました…)。


そこで、果肉はそのまま食べて皮は別の形で再利用できないかと思い、葡萄の皮だけでジャムを作ってみることにしました。

<材料>
巨峰・・1房分
グラニュー糖・・75g(※お好みで加減してください)
水・・150ml
レモン(果汁)・・1個分

<作り方>

  1. 巨峰はよく洗って不純物を取り除く。
    沸騰した湯に葡萄をくぐらせて、氷水に放ち、皮を剥く(※今回は実は使用しません)。
  2. 別の鍋に葡萄の皮・グラニュー糖・水・レモン果汁を加えて火にかける。
    アクが出るのでしっかり取り除く。
  3. 水分が少なくなってきたら火を止め、すぐに密閉容器に詰める。

※一般的にジャムを作る場合は水分は加えませんが、今回はアク取りのために煮出す時間がかかることと、果肉を使用していないことから加えています。

アク取りをしてもポリフェノール特有の渋みが残るため、完成品はパンにつけるより、チーズに合わせたり、カクテルの風味付け、西洋風の煮込み料理の隠し味などに使う方が美味しく頂けるかと思います。
皮がもったいない!と思われる方は作ってみてはいかがでしょうか?

Text by はむこ/食育インストラクター