節分といえば、豆まきをして年の数+1粒分の大豆を食べて(最近、食べるのが辛くなってきました)いつのころからか、そこに太巻きが登場するようになりました。
そう、恵方と呼ばれる方角を向いてひたすら無言で1本を食べきる恵方巻です。
食べきると幸運に恵まれるということですが、それにしてもこの風習、いつから始まったものなんでしょう?
今回はそんな「恵方巻」についてのお話です。
【いつから始まったの?】
正式な始まりは明らかにされていませんが、現在は大阪の船場が発祥とする説が根強いようです。
船場は江戸時代における町人文化を支える地域の1つで、多くの商人が集まっていました。
そういった商いの盛んな地域なら、商売繁盛祈願のために縁起の良い行事が流行するのも不思議ではありませんよね。
とはいえ、これはあくまでも一地域での話。
全国的に広まったのは20世紀末、コンビニエンスストアで販売を始めたためだと言われています。
口コミなどで段階を踏んだブームではなく、全国で同時期に、一斉に広まったという点で考えると本当に現代的な行事食と言えるかもしれません。
【幸運にあやかる(ことができるかもしれない)恵方巻ポイント】
爆発的に普及してしまったためか、恵方巻は太巻きであればなんでもいい、という説もあるようですが、せっかく食べるのなら縁起の良いものにしたいですよね。
恵方巻の具は7種類が最も良いとされています。
恵方巻は七福神にあやかるため、7種類の具材が良いという考え方なんだそうです。
その7種類、使う具材は特に決まりはありません。
ですが(購入する場合はともかく)自分で作る際は具材が多くなればなるほど作りにくくなってしまいがちです。
かんぴょうや桜でんぶなどを中心に、かさばらないものから優先的に選ぶと失敗しにくくなりますよ!
ちなみに、恵方巻を食べる時はいちど食べ始めたらそのままの体勢で一気に食べるのが作法なので、その意味でも具材選びは重要ですよ。
いかがでしたか?
ほとんどの地域では新しい顔といえど、いまや恵方巻は大豆と並んで節分に欠かせない!という方も増えているようです。
特別な手間がかからず、太巻きと同じ要領で用意できる恵方巻は、忙しい現代でも簡単にできる行事食ともいえるかもしれませんね。
ちなみに今年の恵方は北北西、やや右寄りとのことです。
恵方巻に挑戦される方は方位磁石もお忘れなく!
Text by はむこ/食育インストラクター