厚生労働省では、毎年9月1日から9月30日までの1か月を「食生活改善普及運動月間」としています。
今回は、自分の食生活を見直す絶好の機会!
“食生活改善普及運動”に注目してみました☆
【「食生活改善普及運動」ってなに?】
近年、生活習慣病の増加が、国民の健康面における重要な課題となっています。
生活習慣病の予防には栄養・食生活・運動が大きく関係しており、なかでも食生活の改善が重要です。
そこで、厚生労働省は、国民1人1人が食生活の改善について理解を深め、日常生活で実践できるよう、9月を「食生活改善普及運動月間」に定めました。
厚生労働省としては、幅広い企業・団体などを主体としてスマート・ライフ・ プロジェクトのスローガンである『健康寿命をのばそう』のもと、重点活動の目標に関する効果的な運動が全国的に展開できるよう、また、関係機関・団体などの連携を促すため、この運動に関する周知を幅広く行っています。
【具体的には、どんな取り組みをしているの?】
今回は、昨年度(令和2年度)の取り組みを見ていきたいと思います!
令和2年度は、「食事をおいしく、バランスよく」 を基本テーマに、「毎日プラス1皿の野菜」、「おいしく減塩 1日マイナス2g」 、及び「毎日のくらしに with ミルク」を目標に取り組みを行いました。
また、新型コロナウイルス感染症の拡大にともなう外出自粛などにより、家庭で食事をとる機会が増加したと見込まれることから、家庭での食生活改善の重要性を普及・啓発することにも焦点をあてました。
●毎日プラス1皿の野菜
大人が1日に必要な野菜の摂取量は350g。
これは、日本人の平均摂取量にもう1皿加えた量に相当します。
店頭では、分かりやすい場所にこれらを明記したポップを掲示し、啓発活動を行いました。
東京都では、成人が1日に摂りたい野菜量350gの1/3量にあたる120g以上を使用した「野菜たっぷりバランスランチ・弁当」のメニューを募集し、そのレシピを東京都福祉保健局のホームページに掲載しています。
また、都庁の職員食堂や弁当販売所では、「野菜たっぷりバランスランチ」の提供を行いました。
●おいしく減塩 1日マイナス2g
食塩摂取量は年々見直されています。
厚生労働省が公表している「日本人の食事摂取基準」の中で、成人1日あたりの食塩摂取量の目標値は、
2010年版:男性→9g未満、女性→7.5g未満となっていましたが、
2015年版:男性→8g未満、女性→7g未満
2020年版:男性→7.5g未満、女性→6.5g未満
というように、より厳しく改訂しています。
しかし、厚生労働省が令和元年に実施した「国民健康・栄養調査」によると、日本人の1日の塩分摂取量は、男性10.8g、女性9.1gとなっています。
これは、10年前と比較すると減少傾向にありますが、上記の目標値を大きく上回っています。
京都府では、区役所や保健福祉センター、市営地下鉄などで、ポスター掲示による減塩啓発のほか、飲食店では“塩分控えめメニュー”の提供を行いました。
●毎日のくらしに with ミルク
20~30代の3人に1人は、牛乳・乳製品をとっていないというデータがあります。
また、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた休校やイベント中止により、牛乳・乳製品の消費量が大幅に減少したという実情もあり、カルシウムとたんぱく質がバランスよく含まれる牛乳・乳製品の摂取が推奨されています。
群馬県では、店頭の牛乳・乳製品ブースにポップの設置を行ったほか、神奈川県茅ヶ崎市などのホームページでは、牛乳を使ったレシピを紹介しました。
【あなたは大丈夫?食生活をチェックしてみよう!】
自分の食生活を、客観的に評価するのは難しいものですよね…。
そこで役に立つのが、チェックシート!
農林水産省のホームページに掲載されている『「食とからだ」チェックシート』は、世代別に分かれていて、YES・NO方式で質問に答えていくと、食生活や嗜好を診断できます。
皆さんも、お住まいの自治体でポップやポスターを目にしてみてくださいね☆
9月はぜひ、食生活改善を意識して過ごしましょう!
Text byろい/食育インストラクター