10月15日は手洗いの日!正しい手洗いを身につけよう

世界的なパンデミックに見舞われたこの数年間は、衛生を保つために正しい手洗いが大切なことを実感する場面が多くありました。
普段から正しい手洗いをすることは、健康上のリスクから身を守ることに繋がります。
今回はそんな手洗いについてのお話です。

【実は危険?手にはいろいろな汚れがついている】

物を触ったり掴んだりつまんだり…手は人間の体の中で、最もよく動かす部分といえます。
そして、物に触れる機会の多い部分だからこそ、触れた場所についている菌で汚染されている可能性があります。
そのため、もとの食べ物は安全だったけれど、汚染された手で触れたことで、食品を汚染してしまった。
つまり、手が汚れていたせいで食中毒が発生する。
そんな事例もあるので、たかが手洗いと思っておろそかにしていると、思わぬ健康被害に遭うかもしれません。
そのため、トイレに行ったあとや帰宅時はもちろん、調理前や食前に石けんを使ってきちんと手洗いをすることは、食中毒や感染症などの予防に繋がるのです。

【見落としがちな汚れポイント】

普段の手洗いの習慣化は完璧!という方でも、意外と手に汚れが残っていることがあります。
洗い残しをしやすいポイントを確認してみましょう!

①指先・爪
指先は手のなかでも、特にいろいろなものに触れる機会が多い部分。
なかでも爪と皮膚の境目は溝になっていて、汚れがたまりやすいです。
よく意識して洗いましょう。

②指の間・親指
指の間は見落としがちなポイント。
特に指を閉じて手を洗うと、ほとんど汚れが落ちないので注意が必要です。
両手を組むようにしながらしっかり洗いましょう。
親指は、左右それぞれの親指を握ってねじるように洗うのが効果的です。

③手首
「手」洗いと聞くと手の平や指などを意識するものです。
でも、手で何かを触るときには、手首も一緒に触れていることが多いので、手首も汚れやすいポイントなのです。
左右それぞれの手首をつかむようにしながら洗いましょう。

④タオル交換
手洗いの方法は完璧でも、その手をふくタオルが汚れていると、せっかく洗った手が菌にさらされてしまいます。
一度湿ったタオルをそのまま置いておくと細菌が繁殖してしまうので、まめなタオル交換を心がけたり、使い捨てのペーパータオルを利用すると安心です。


【世界手洗いの日とは?】

10月15日は世界手洗いの日です。これはユニセフをはじめとする国際機関や大学などによって、2008年に制定されました。
この日になった理由は、国連が定めた「○○の日」にかぶることが無いこと、世界的に見て、10月は学校の長期休暇が少なく、子どもたちへの手洗い指導がしやすい月であることなどから決まったそうです。
学校で手洗い指導を行うのはもちろん大事です。
しかし、普段過ごしている家での手洗いが疎かだと、リスクは残ったままです。
手洗いの日は家族全員で正しい手洗いの方法を話し実践みるなど、日々の手洗い習慣をよりよくするための日として活用してはいかがでしょう。

手洗いは個人でできる、簡単かつ効率的な病気の予防のひとつ。
自分だけではなく、周りへの感染を防ぐことにも繋がります。特に、上下水道の普及が進んだ日本では、多くの場所で清潔な水を利用でき、効果的な手洗いができる環境が整っています。

流水だけでは汚れは落としきれないので、石けんを使ってしっかり手を洗う習慣を身につけたいものです。
ぜひ普段から意識して手洗いをしてみてください!

Text by はむこ/食育インストラクター