今年度からスーパー食育スクールが始まりましたが、一昨年から2年間かけて、まさに理想的な食育研究を行った学校があります。八王子市立中山小学校です。研究を行う前から、地域と密着した野菜栽培や学校行事を行ってきた同校には下地があり、無理のない楽しい食育が実践されました。
この研究の集大成として、昨年12月、食育研究発表会が行われました。発表会には、地域の方や保護者をはじめ、市内外から多くの関係者が来校し、食育の公開授業と、報告会が催されます。
校舎に一歩入ると、子どもたちと地域の方たちが育てたバケツいっぱいの野菜が目に飛び込んできました。続いて大きな巨大弁当箱、これは年3回実施している「弁当の日」の取り組みを象徴したオブジェです。そして、廊下には食に関する掲示物が、所狭しと貼られています。
公開授業では、手触りやにおいで野菜を当てるクイズを体感し、野菜の知識を深めていく、1・2年生の単元「野菜となかよくなろう」や、自分たちで育てた麦からうどんを作り、見学者に試食してもらうことを通して接客も学ぶ、6年生の単元「麦を育てよう・うどんをつくろう」など、どの学年も食育集大成の、魅力ある1時間を見せてくれました。
さらに、発表会の後は、子どもたちの作った手作りみそと野菜のみそ汁やそばの試食もあり、お土産には学校農園の野菜や手作り菜箸…と、至れり尽くせりのおもてなしでした。こうした取り組みを支えているのは、多くの地域の方々や保護者の方々です。
地域全体で学校をもり立てる姿勢を、実感する1日となりました。
(月刊「学校給食」2014年6月号『地域が支える、食育環境』より)
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(配信元:有限会社 全国学校給食協会)