魚を食べよう!

皆さんは普段どれくらいの頻度で魚を食べていますか?
肉に比べると、魚を食べる回数は少ないという方も多いのではないでしょうか?
今回は、現代の日本人の魚事情や、干物を使ったアレンジレシピをご紹介します。

【「魚離れ」が深刻化している!?】

お子さんの好きな料理に「お寿司」がランクインするほど、魚は好まれています。
しかし、家庭での食事となると、魚の登場頻度は多くありません…。
肉類の1人1年あたりの消費量は増加傾向で、平成23(2011)年度以降、肉類の消費量は魚介類の消費量を上回っています。
それに対し、魚介類の1人1年あたりの消費量(純食料ベース)は平成13(2001)年度の 40.2kgをピークに減少傾向にあり、令和4(2022)年度には前年度より0.7kg少ない22.0kg(概算値)となりました。
また、年齢階層別の魚介類摂取量を見ても、平成11(1999)年以降はほぼ全ての層で減少傾向にあります。

【魚介類をあまり買わない理由は?】

農林水産省による「食料・農業及び水産業に関する意識・意向調査」では、消費者が肉類と比べ魚介類をよく購入する理由について、「健康に配慮したから」と回答した割合が75.7%と最も高く、次いで「魚介類の方が肉類よりおいしいから」(51.8%)となっています。
一方で、肉類と比べ魚介類をあまり購入しない理由については、「肉類を家族が求めるから」と回答した割合が45.9%と最も高く、次いで「魚介類は価格が高いから」(42.1%)、「魚介類は調理が面倒だから」(38.0%)となっています。
また、一般社団法人大日本水産会の「子育て世代の水産物消費嗜好動向調査」における魚介類を購入する際の優先順位では、価格や調理の簡便さを重視していること、同調査における魚料理を食べたり料理したりすることが嫌いな理由では、「骨をとるのが面倒」、「ゴミ処理が面倒」などの回答が多くなっています。
これらの課題を解決し、魚の消費量を増やすためには、調理の負担を軽減した手軽でおいしい調理法や新製品の開発、健康増進効果や旬のおいしさといったプラスの商品特性を活かした情報の発信が必要です。


【干物を使ったアレンジレシピをご紹介!】 

今回は、塩サバの干物を使ったアレンジレシピをご紹介します!

 【干物の香りパン粉焼き】

<材料(2人分)> 調理時間:35分
塩サバの干物・・2枚
ミニトマト・・6個
塩・・少々
オリーブオイル・・適量
フレンチマスタード・・適量
Aにんにく(みじん切り)・・小さじ1/2
Aパセリ(みじん切り)・・小さじ2
A粉チーズ・・大さじ1
Aドライパン粉・・大さじ7
Aオリーブオイル・・大さじ2
レモン(くし切り)・・1/2個

<作り方>

  1. 塩サバは長さを半分に切り、骨を取り除く。
  2. ミニトマトはヘタを取って横に半分に切り、塩を振って20分ほどおく。
  3. (1)の塩サバの身の方にフレンチマスタードを薄く塗り、合わせたAをのせてスプーンの背で押さえる。
  4. オーブントースターにアルミホイルを敷いて(3)を並べる。
    空いたスペースに(2)のミニトマトの断面を上にしておき、上からオリーブオイルをかけて10分ほど焼く。
    途中で表面のパン粉が色づいてきたら、焦げないようにアルミホイルをかぶせ、中まで火を通す。
  5. 器に(4)の塩サバ・ミニトマトを盛り付け、レモンを添える。

そのまま焼いてもおいしい干物ですが、今回はひと手間加えて洋風に仕上げました。
チーズとにんにくの香りが食欲を刺激します。
食べるときは、骨に気をつけて召し上がってくださいね☆

魚介類の消費量が減少傾向にある中、水産庁は令和4(2022)年10月から、毎月3~7日を「さかなの日」、11月3~7日は「いいさかなの日」として、水産物の消費拡大に向けた活動の強化週間と位置付けています。
ひと口に「さかな」と言っても生魚だけでなく、今回使用した干物をはじめ、魚肉ソーセージやちくわ、かまぼこなどの水産練り製品、缶詰などの加工品といった、手軽に食べられる食品が身近に数多く存在します。
皆さんも、この期間はぜひ魚介類を召し上がってみてはいかがでしょうか?

Text by ろい/食育インストラクター