日本の主食と言ったらお米ですよね。
では、世界にはどんな主食があるのでしょうか?
今回はそんな主食についてお話したいと思います。
【なぜ日本の主食はお米なの?】
それぞれの国の主食は、エネルギー源となる栄養素を多く含み、その国の気候や土地などの条件下で安定して多くの収穫を得ることができる作物が、長い年月をかけて定着したものです。
お米が日本人の主食になったのも同じ理由で・・・
- 日本の気候にはお米(稲)がよく育ち、多く収穫できる条件がそろっている
- お米は日本人の味の好みによく合った食べ物であること
- 収穫後のお米は長期保存ができるため、収穫が少ないときも保存したものが食べられる
などの理由が考えられます。
【日本の主食が米になったのはいつ?】
米の歴史は古く、縄文時代後期から食べられていました。
とはいえ、主食といえるようなものではなく、まだまだ、狩猟採集で手に入るものが中心でした。
稲作が本格的に始まったのは弥生時代とされています。
白米を食べるようになったのは奈良時代といわれていますが、あくまで上流階級の人たちだけでした。
一般の人たちは、「黒米」とよばれる精白度の低いうるち米を食べていました。
平安時代には、現代のごはんに近い「強飯(こわいい)」というかたいものや、「姫飯(ひめいい)」と呼ばれるものを食べていました。でも、一般の人が食べることはほとんどなく、このごはんを食べられたのも上流階級の人だけでした。
その後、第二次世界大戦、終戦後の食糧援助、高度経済成長を経て大きく変化し、現在浸透している形へ姿を変えていきました。
【主食のほとんどが世界三大穀物】
世界三大穀物とは、世界で栽培されている穀物のなかで、特に生産量の多い米、小麦、トウモロコシのことです。
米は世界の総生産のうち約9割をアジアの国々が占め、そのほとんどをアジアの人々が消費しています。
また、世界人口の半分が米を主食としています。
次に小麦、トウモロコシの順に多く、小麦はヨーロッパが中心で、とうもろこしはメキシコや南アメリカ、中央アフリカなどで食べられています。
【世界の主食はどんなもの?】
●中国
中国は広く南北で気候が異なるため主食が分かれています。
南は米やビーフン、北は餃子や蒸しパン(マントウ)など小麦を使った食品が主食です。
●ベトナム
日本と同じ白いごはんが主食です。
でもベトナムで食べられている米のほとんどが在来種の「インディカ米」で、モチモチしている日本の「ジャポニカ米」と違い、細長くパラっとしているのが特徴です。
●メキシコ
主食はトウモロコシの粉を練ってから薄く延ばして焼いた「トルティーヤ」です。
これに肉や野菜などさまざまな具材を入れて二つ折りにした「タコス」は有名ですよね。
●イタリア
主食はパスタだと思っている方も多いのではないでしょうか?
実はパスタは前菜で、主食はパンです。
平たい形状の「フォカッチャ」や細長い見た目の「グリッシーニ」が代表的です。
日本人にとって、前菜が炭水化物というのは不思議ですよね。
●フィンランド
伝統的な主食のひとつはパンです。
なかでも、ライ麦パンや全粒粉を使っているものが多いです。
「ルイスレイパ」というライ麦パンが有名です。
いかがでしたか?
世界にはさまざまな主食があることを知っていただけたかと思います。
ぜひ、さまざまな国の主食を食べてみて下さいね!
Text by あお/食育インストラクター