皆さんは、食育ピクトグラムをご存じですか?
食育ピクトグラムとは、食育の12の取組を子どもから大人まで誰にでもわかりやすく発信するため、表現を単純化した絵文字のピクトグラムを作成し、多くの人に使用してもらうことを目的としています。
※出典:農林水産省WEBサイト「食育ピクトグラム及び食育マークのご案内」
今回は「7.災害に備えよう」についてご紹介します。
日本は、地震・洪水・台風などの自然災害が多い国。
災害について常日頃から意識し、対処する心構えと準備をすることが大切です。
【毎年9月1日は「防災の日」!】
この日を含む1週間は「防災週間」です。
きっかけは、1923年9月1日に発生した関東大震災。
この大震災は、各地で莫大な被害をもたらし、死者・行方不明者は約10万5000人に及びました。
また、1959年9月26日の伊勢湾台風では、戦後最大の被害となりました。
十分な防災対策があれば助かった命も多く、地震や風水害等に対する心構え等を育成するため、災害発生から翌年の1960年に「防災の日」が制定されました。
「防災の日」が9月1日に制定されたのは、関東大震災発生の日ということだけでなく、9月1日が暦の上で二百十日にあたり、台風シーズンを迎える時期であったことも理由のひとつだと言われています。
「防災の日」・「防災週間」は、防災知識の普及のため、講演会や展示会などの開催、防災訓練の実施など全国各地で盛んに行われるので、参加してみてもよいですね。
【災害時に備えようローリングストック!】
ローリングストックとは、普段の食品を多めに購入し、賞味期限の古いものから消費して、その分を買い足し、常に一定量の食品が家に備蓄されている状態を保つ方法を言います。
日常生活で消費し、いざという時の賞味期限切れを防いだり、災害時の食事のシミュレーションをすることができます。
災害後は、ライフラインの復旧まで1週間以上、食料支援までに数日かかることが予想されるため、最低でも3日分、できれば7日分の備蓄食料を用意しましょう。
【何をどれだけ備蓄しておけばよいの?】
家族の人数、ペットがいるかどうかなど、備蓄の量は家庭によって千差万別。
例えば、
【家庭備蓄の例(1週間分/大人2人の場合)】
<必需品>
- 水2L×6本×4箱 ※1日1人およそ3L程度(飲料水・調理用水)
- カセットコンロ・カセットボンベ×12本 ※1人1週間およそ6本程度
<主食>
- 米2kg×2袋 ※1袋消費したら1袋買い足す(1人1食75g程度)
- カップ麺類×6個
- 乾麺(そうめん2袋(600g)、パスタ2袋(1.2kg)
- パックご飯×6個
- その他(シリアルやロングライフ牛乳など)
<主菜>
- 缶詰(ツナ缶、コンビーフ、サバ缶など18缶)
- レトルト食品(カレー、牛丼の素など18個)
- パスタソース6個
<副菜・その他>
- 根菜類(玉ねぎ・じゃが芋など)
- 梅干し、のり、乾燥わかめなど
- 野菜ジュース、果汁ジュースなど
- 調味料(砂糖、塩、しょうゆ、めんつゆなど)
- インスタント味噌汁、即席スープなど
- お菓子(キャンディー、キャラメル、チョコレート、ビスケット、ドライフルーツ、スナック菓子など)
※「災害時に備えた食品ストックガイド 農林水産省」参照
大人2人でもけっこうな量ですよね。
さらに、子どもがいたら…ペットがいたら…もっともっと備蓄しなければなりません。
「これが正解!」というのはなかなか難しいですが、大切なのは、災害時の状況をイメージして、準備をすることです。
1食でも、家族そろって災害時のシミュレーションをしながら食事をすると、必要なものがみえてくるかもしれません。
ローリングストックのほかにも防災対策として、家具の置き方、非常用バッグの準備、安否確認方法、避難場所や避難経路の確認などがあります。
これを機にぜひ家族で話し合って、災害に備えましょう。
Text by くまこ/食育インストラクター