捨ててしまうその前に!エコクッキング⑥ ~ブロッコリーの茎編~

シリーズでお届けしている、「今まで捨てていた?かもしれない野菜や果物の○○を使ったエコでおいしいレシピ」。
今回は、ブロッコリーの茎編です。
「かたいから食べるのが大変!」と捨てていませんか?
かたい皮の部分をむけば、やわらかく、クセがないのでどんな料理とも相性抜群です。
かんたんに作れる「ナムル」と「スパニッシュオムレツ」レシピをご紹介します。

【ブロッコリーの茎ナムル

材料も少なく、レンジであっという間に作れるナムルです。おつまみにもおすすめです。

<材料> 調理時間:10分
ブロッコリーの茎・・1個分
もやし・・100g
Aごま油・・小さじ1
A鶏がらスープの素・・小さじ1/2
Aにんにく(おろし)・・少々
A白すりごま・・小さじ1
A塩・砂糖・・ひとつまみ

<作り方>

  1. ブロッコリーの茎はまわりのかたい皮をむき、細切りにする。もやしは洗って軽く水気を切る。
  2. (1)を耐熱ボウルに入れ、600wの電子レンジで2分加熱する。
  3. (2)の水気をしっかりと拭き取り、ボウルに移してAを加えてよく和える。

今回は、もやしと合わせましたが、にんじんやセロリなどに変えて作ってもおいしいです。ただ、ブロッコリーの茎の甘さや味を楽しみむのであれば、もやしなどの香りが弱い野菜と組み合わせるのがおすすめです。

【ブロッコリーの茎入りスパニッシュオムレツ

卵にホクホクのじゃがいもを合わせたスペインの家庭料理で、「トルティージャ」とも呼ばれています。ブロッコリーの茎も加熱するとホクホクになり、じゃがいもと卵とよく合います。

<材料> 調理時間:30分
ブロッコリーの茎・・1~2個分
じゃがいも・・2個(300g)
玉ねぎ・・1/4個
卵・・4個
塩・こしょう・・適量
オリーブオイル(またはサラダ油)・・大さじ3

<作り方>

  1. ブロッコリーの茎はまわりのかたい皮をむき、5mm厚に切る。
    じゃがいもは皮をむいて2~3mm厚に、玉ねぎは薄切りにする。
  2. フライパンにオリーブオイル・玉ねぎ・塩(少々)を入れ、全体に油をなじませ中火にかける。
  3. しんなりしてきたらじゃがいもを入れて弱火にし、木べらで崩れるくらいになるまでじっくり炒める。
  4. (3)にブロッコリーの茎を入れて1~2分炒め、火を止める。
  5. ボウルに卵を割りほぐして塩(少々)を加え、(4)を入れてよく混ぜる。
    ※具材は熱いうちに加え、余熱で卵にとろみをつけるように混ぜてください。
  6. フライパンにオリーブオイル(分量外)を入れて熱し、(5)を入れて木べらで混ぜながら弱火で火を通す。
    ある程度火が通ったら皿を使ってひっくり返し、数回ひっくり返しながら両面に焼き色をつける。

きれいな丸に仕上げるには、18~20cmの小さめのフライパンで焼いてください。
炒める工程のときは、少し大きめな別のフライパンで行うと、具材もこぼすことなく、炒めやすいです。


【ブロッコリーの嬉しい効果】

ブロッコリーは、キャベツの原種に交雑や品種改良を加えた結果、誕生した緑黄色野菜です。
ビタミンCをはじめ、β-カロテンやビタミンE・ビタミンK・葉酸などのビタミン類が豊富に含まれています。
ビタミンC・β-カロテン・ビタミンEは、抗酸化力に優れ、美肌効果や老化防止に期待できます。
また、免疫力アップにもつながり、風邪の予防に役立ちます。
ビタミンKは、カルシウムの吸収を助けてくれるので、骨や歯を丈夫にするのに欠かせません。
葉酸は、胎児の発育に不可欠で、ぜひ、妊婦さんに摂っていただきたい栄養素のひとつです。
そのほかにも、むくみ解消に働くカリウムや便秘改善に効果的な食物繊維など女性に嬉しい効果がいっぱいです。
この栄養素のうち、ビタミンCとβ-カロテンは、つぼみよりも茎の部分に多く含まれているそうです。
おいしいだけでなく、栄養満点のブロッコリーの茎。捨てるなんてもったいないですね!

【冷凍野菜も活用しよう!!】

1個を買って食べきれずに捨ててしまうのであれば、冷凍野菜を使うというのもエコにつながるひとつの方法です。
冷凍食品は、事前に処理してから凍結しているので、切る手間がなく、ゴミも減らせるのがよいところ。
さらに食べたい分だけ使え、残りは保存しておけるので、彩りで少しだけ使いたいときやひとり暮らしの人におすすめです。
保存に優れているだけでなく、低温で急速凍結した冷凍食品は、おいしさも、栄養もそのままキープ
少し前までは、冷凍野菜というとコーンやほうれん草、ブロッコリーなど野菜の種類が限られていましたが、今ではたくさんの種類が出回っています。

今回は、ブロッコリーの茎を活用したエコレシピをご紹介しましたが、仲間であるカリフラワーの茎も、もちろん食べることが出来ます。
これから旬をむかえ、おいしくなるブロッコリーやカリフラワー。
茎までおいしく召し上がってくださいね。

Text by まち/食育インストラクター