捨てずに食べる、エコクッキング かぼちゃ編

実は食べられる部位があるけれど、普段は捨ててしまっている。
そんな野菜は案外身近にあるものです。
今回はかぼちゃについてお話します!

【かぼちゃで捨てている部分と言えば…?】

かぼちゃを調理しよう、としたときにまず最初にすることというと…
スプーンなどを使って、真ん中の種とわたを取り除くことですよね?
多くのレシピで、「かぼちゃは種とわたを取り除き~」という内容の表記が登場します。
しかし、実はここで取り除いている種とわたは、全部食べられる部分なのです。
種はかたく、わたの部分は少し筋っぽくて口あたりがよくないので、捨ててしまうことが多いのですね。
さらに、わたの部分は傷みやすいことも、捨ててしまわれる要因になります。
でも、ここから逆に考えると、保存せずに使い切る場合なら、わたも一緒に調理可能ということになります。

繊維質が多いわたの部分は、果肉と一緒に煮物にしたり、スープなどにする(口あたりが気になる場合は加熱前に刻むとよい)と食べやすいです。
食感以外は果肉とそれほど変わりが無いので、しっかり加熱してやわらかくなればおいしく食べられますよ
果肉は購入後に保存して、わたの部分だけはその日のうちにスープの具にしてしまうなど、ちょっと使いもできるので、ぜひお試しください。

【種を利用するには?】

果肉と一緒に加熱できるわたと違い、かたい種をおいしく食べるにはひと手間かかります。
その手間とは、乾燥させること。
日あたりのよい場所で数日(※季節によって変動しますが3~4日程度は必要)天日干しすれば、殻がむきやすくなり、中のおいしい種が食べられます。
昔ながらの方法ですが、これは時間がかかりますし、時期によっては衛生面も心配になりますよね。

そこで、現代ではオーブンを利用するのがベターです。
やり方は、

  1. かぼちゃの種を洗浄し、水気を拭きとる(わたがついていなければ多少のぬるつきがあってもよい)
  2. 天板にアルミホイル・もしくはオーブンシートを敷き、重ならないようにかぼちゃの種を並べる
  3. 100~110℃の低温で3~4時間乾燥させる
  4. 1時間ごとに天板の向きを差し替える。
  5. 風通しのよい場所に広げ、粗熱が取れたら密封容器に入れて冷蔵庫で保存する。

調理前にフライパンで煎る、もしくはオーブントースターなどでローストしてから、殻を割って使用します。
ちょっとしたおやつとして召し上がったり、焼き菓子などにも使えますよ!

今回はこの種とわたを使って、まるごとかぼちゃを食べるレシピをご紹介します。


【まるごとパンプキンサラダ】

<材料> 調理時間:20分
かぼちゃ(わたも含む)・・1/4個
かぼちゃの種(ローストしたもの)・・1/4個分
レーズン・・15g
Aプレーンヨーグルト(水切りしたもの)・・大さじ3
Aマヨネーズ・・大さじ1
A砂糖・・小さじ1
Aはちみつ・・小さじ1
A塩・・小さじ1/3

<作り方>

  1. かぼちゃはひと口大に切り、耐熱容器に並べてふんわりラップをかけ、600Wの電子レンジで4~5分加熱し、中心まで火を通す
  2. かぼちゃが熱いうちに取り出し、ペーパータオルで水気をふき取り、ボウルに入れてマッシャーなどで粗めにつぶす
  3. 粗熱が取れたらかぼちゃの種・レーズン・Aを混ぜ込む。

<ポイント>

  • かぼちゃのわたは火が通りやすいので、お使いの電子レンジによっては果肉と別に分けて加熱(600Wで1分30秒)するとムラなく仕上がります。
  • お好みでクルミなどのナッツを加えると、食感がプラスされます

実は丸ごと食べられるかぼちゃ。
わたの部分は果肉と同じく食物繊維やβ‐カロテン・ビタミンCなどの抗酸化ビタミンが豊富です。
種には若返りのビタミンとも呼ばれるビタミンEが含まれるので、栄養価の面でも無駄にせず食べきりたいですね。

普段は捨ててしまうこれらの部分も、ぜひ召し上がってみてください☆

Text by はむこ/食育インストラクター