近年耳にすることが多くなった、『SDGs』という言葉。
SDGsは、国連加盟193か国が2016年~2030年の15年間で達成するために掲げた目標のことです。
今回は、SDGsに大きく貢献する“プラントベースフード”を深掘りしていきます!
【“プラントベース”ってなに?】
プラントベースとは、野菜や果物、ナッツや豆類などからできた植物性の食事を選択するスタイルのことを指します。
そのため、プラントベースフードは肉や魚、乳製品や卵といった動物性食品は一切含んでいません。
動物性食品のなかでも身近なお肉は、実は生産に非常に多くのコストや負荷がかかります。
特に問題視されているのが、自然環境にかかる負荷です。
一例として挙げられるのが、牛が排出するメタンガスや、飼育にかかる水資源、エネルギーなどの問題です。
一方、プラントベースは植物性由来なので、環境負荷は軽いのが特徴です。
つまり、肉の代わりにプラントベースフードを選択することは、環境に優しい選択をしているとも言えます。
【こんなところにもプラントベースフードが!】
ビビンパやカレー、ハンバーグや中華まん、ジャーキーやスナック菓子など…。
店頭で「大豆ミート」という文字を目にする機会が多くなりました!
プラントベースフードの代表格とも言える大豆ミート以外にも、ドリンクにアーモンドやオーツ麦由来の植物性ミルクを使用するコーヒーチェーンが増えています。
ナッツ由来の植物性ミルクは独特のこうばしさがあり、おいしいですよ♪
ご興味のある方は、ぜひ試してみてくださいね!
【日本でも今後どんどん流行るかも!?「ミートフリーマンデー」ってなんだろう?】
プラントベースがいち早く普及している欧米では、環境のためにプラントベースを選ぶという意識が浸透してきています。
その背景には、学校教育や住民の啓蒙活動のほか、給食で肉を食べない日を設ける「ミートフリーマンデー」という活動が関係しています。
ミートフリーマンデーとは、週1回は肉を食べないようにするという活動のことです。
肉を食べる量を減らすことで、気候変動に対する悪影響を減らすことを目的としています。
特に「毎週月曜日は肉を食べない日」と定めて活動していることから、「ミートフリー(肉を食べない)マンデー(月曜日)」という名前のキャンペーンとして知られています。
普段何気なく食べているお肉ですが、実は食料危機や地球環境、動物愛護などといった、さまざまな問題と深い関わりがあるのです。
これらの問題意識が高い方のなかには、ベジタリアンやビーガンといった食生活を送っている方もいます。
しかし、ベジタリアンやビーガンの生活は基本的に1回始めると、その後もずっと続けていくことが求められるものです。
それに比べると、ミートフリーマンデーは週に1回だけ肉食をやめる日を設けようという活動なので、参加と継続がしやすいことから賛同者を多く集めています。
また、肉食を減らすことが環境負荷を軽くし、環境保護に役立つという理由から、ミートフリーマンデーは日本を含む世界40カ国以上で実施されるなど、全世界で広まりつつある運動となっています。
例えば、アメリカのニューヨークでは、学校給食でミートフリーマンデーが実施されていますし、日本でも内閣府や東京都の食堂で専用のメニューが用意されています。
実際にプラントベースフードを食べることは、プラントベースのもたらすポジティブな影響について知るきっかけにもなります。
プラントベースは一過性の流行りものではなく、今や国境を越えて多くの国で定着しつつある食の選択肢です。
SDGsは他人事ではなく、「自分ごと」として捉えることがとても大切です!
持続可能なよりよい世界を目指すために、まずはプラントベースの理解を深め、自分にできることから始めてみましょう。
Text byろい/食育インストラクター