給食レシピにチャレンジ!地域ならではのご当地給食

小学校、中学校と毎日食べていた給食。
懐かしいと思い、友だちと当時の話をすると、自分が好きだった献立が自分の住む地域限定のものだったということも。
今回は私の地元である群馬県の給食に登場する「上州かみなりごはん」と「こしね汁」のレシピをご紹介します。

【上州かみなりごはん】

鶏肉・ごぼう・こんにゃくなど、群馬県産の食材を使用した炊き込みごはんです。
学校によっては味をつけた具材を混ぜ込んで作ることもあるようです。

<材料(作りやすい分量)> 調理時間:20分(浸水・炊飯時間は除く)
米・・2合
鶏もも肉・・1/2枚(100g)
ごぼう・・1/4本
にんじん・・3cm
しいたけ・・3枚
つきこんにゃく・・50g
油揚げ・・1/2枚
A出汁・・300ml
Aしょうゆ・・大さじ2
Aみりん・・大さじ2

<作り方>

  1. 米は洗って30分ほど浸水させ、ザルに上げて水気を切っておく。
  2. 鶏肉は1cm角に切り、塩少々(分量外)をまぶす。
  3. ごぼう・にんじんは短めのささがきにし、ごぼうは水にさらしてアクを抜き、ザルに上げて水気を切る。
    しいたけは軸を落とし、薄切りにする。
    こんにゃくは3cmが長さに切り、熱湯で1分ゆでてザルに上げる。
    油揚げは油抜きし、粗めのみじん切りにする。
  4. 炊飯器の内釜に(1)・Aを入れて軽くひと混ぜし、(2)・(3)を入れて炊飯する。
  5. 炊き上がったら全体をさっくりと混ぜ合わせて完成。

【こしね汁】

群馬県の名産品、「こんにゃく」、「しいたけ」、「ねぎ」の頭文字を繋げ、「こしね汁」と名づけました。
このほかに里芋やにんじん、豆腐、豚肉など、群馬県でとれる食材をたっぷり入れ、みそやしょうゆで味つけして作ります。

<材料(2人分)> 調理時間:30分
こんにゃく・・小1/4枚(約30g)
しいたけ・・2枚
長ねぎ・・10cm
里芋・・1個
にんじん・・3cm
木綿豆腐・・1/4丁
豚バラ薄切り肉・・40g
ごま油・・小さじ1/2
A出汁・・400ml
A酒・・小さじ2
みそ・・大さじ1
しょうゆ・・小さじ1/2

<作り方>

  1. こんにゃくは2~3mm厚の短冊切りにし、熱湯で1分ほどゆでてザルに上げる。
    しいたけは軸を落とし薄切りに、長ねぎは小口切りにする。
    里芋・にんじんは皮をむいて7~8mm厚のいちょう切りにする。豚肉は2cm幅に切る。
  2. 鍋にごま油を入れて熱し、豚肉を入れて炒める。
    色が変わったらこんにゃく・しいたけ・里芋・にんじんを入れてさらに炒める。
  3. 全体に油が回ったらAを入れ、沸いたらアクを取り、弱火にして具材がやわらかくなるまで煮る。
  4. (3)にひと口大に手でちぎった豆腐を入れてひと煮立ちさせる。
  5. みそを溶かし、しょうゆを入れて味を調え、仕上げに長ねぎを入れて火を止める。

【これが給食に!?ご当地給食】

■北海道「エスカロップ」
根室市が発祥で、バターライスの上にポークカツをのせ、デミグラスソースをかけた料理です。
もともとは漁師が早く食べることができ、ボリュームのあるメニューとして開発されました。
エスカロップという名前は、肉の薄切りを意味するフランス語の「エスカロープ」語源と言われています。

■埼玉県「ゼリーフライ」

行田市が発祥で、おからやゆでて潰したじゃが芋に、にんじんやねぎなどの野菜を合わせ、小判型に成形して揚げた料理です。
その形から「銭フライ」と呼ばれていましたが、「ゼリーフライ」と名が変化していきました。

■富山県「ベニズワイガニ」
名産品であるベニズワイガニが年に1度、丸ごと1匹提供される給食があるそうです。
ただ食べるだけではなく、生態や漁法、食べ方などを楽しく学べるように工夫され、漁業に関心を持ってもらえることを目的としています。

■長崎県「皿うどん」
パリパリの麺に肉や野菜を入れたあんをたっぷりかけた麺料理です。
もともとは、ちゃんぽんと同じ太い麺を使ったものが主流でしたが、近年では細いパリパリの麺にあんかけをのせたものの方が親しまれています。

最近では、その土地のご当地グルメだけでなく、全国、そして世界の料理も給食で登場しているようです。
給食は、栄養バランスや食習慣の知識を学ぶだけでなく、いろいろな食材や料理を知るきっかけにもなっていたのですね。

Text by まち/食育インストラクター