蒸し暑い日が続いていますね。暑い日には食欲が落ちてしまいがちですが、夏バテ予防にしっかりと食事を摂りましょう。
【夏バテの原因は?】
夏バテの原因は3つあります。一つめは「自律神経の不調」によるものです。
自律神経には体温を調節する機能がありますが、湿度の高い日本では汗の蒸発が妨げられたり、クーラーの効いた室内と暑い外との温度差によって体温調節が難しくなり、熱が体内にこもって疲れやすくなります。
二つめは「水分不足」によるもので、汗をかいた分の水分を補給しないと頭痛やおう吐につながります。
三つめは「胃腸の働きが悪くなるため」です。
暑い時は皮膚の血管が拡張し、汗をかくために体の表面に血液が集まるので胃腸への血流が少なくなります。
すると胃酸が少なくなって胃腸が疲れ、食欲不振になってしまいます。
【ビタミンB1を摂ろう】
ビタミンB1はぶどう糖をエネルギーに変えるのに必要な栄養素であるだけでなく、体温調節機能を司る自律神経の働きを整え、疲労回復に役立つ栄養素です。
ビタミンB1 が不足すると、ぶどう糖がエネルギーに変わりにくくなり、疲労物質である乳酸が増えて夏バテ症状を引き起こしやすくなります。
ビタミンB1はうなぎ・豚肉・アジ・大豆(納豆・豆腐)・切り干し大根・玄米・枝豆などに含まれています。
さらに、にんにくやねぎなどと一緒に食べることで、ビタミンB1の働きが高まります。
【酸っぱいものを食べよう】
暑さやだるさで食欲が落ちやすくなりますが、そんな時には疲労回復効果のあるレモンや梅干しなどクエン酸を含む食材を摂るとよいでしょう。
爽やかな酸味と共に食欲も高めてくれます。
また、レモンの爽やかな香りにはストレスを和らげる働きもあり、安眠効果も期待できます。
【冷たいものを摂り過ぎない】
暑いとどうしても口当たりのよい、冷えたジュースやアイスが食べたくなります。
たしかに疲労回復に適量を飲んだり食べたりするのは効果的ですが、冷たいモノばかり食べていると体が冷えるので血のめぐりが悪くなり、胃腸が弱まり、さらに食欲不振になるという悪循環の原因になります。
数日に一回食べるくらいならなんてことありませんが、暑いからと言ってアイスやジュース、果物など糖分中心の食生活には注意が必要です。
夏の間は糖分中心だと栄養不足必至です。
ちゃんとたんぱく質やミネラル、ビタミンなどをバランスよく摂取し、エネルギーが十分に補給できるようにしましょう。
夏バテには、食事だけでなく睡眠をしっかり取ることも重要です。
また、温かい食べ物や入浴で汗をかいたり、無理のない運動を取り入れることで、さらに夏バテ予防に繋がります。
体調を整えて、暑い夏を乗り切りましょう。
Text by ざわちゃん/食育インストラクター