6月に入り、過ごしやすい気候から暑い日が続くようになり、ジメジメと湿気を感じる日が増えてきましたね。
気温が高いと冷たいものを選んでしまいがちです。
外は暑くても室内は冷房が効いて、体を冷やし過ぎたりしていませんか?
暑くなったのに手足が冷たかったり、なんとなく気怠い、食欲がないなど体に不調が現れている人もいるでしょう。
そこで、白湯を始めてみませんか?ただの湯ざましと思われがちですが、白湯は魔法のドリンクといって良いほど体に良い飲み物でした!
【白湯とは?】
白湯は消化に一番負担がかからない優しい飲み物なので、赤ちゃんに飲ませたり、病気の時に飲んだり、日本でも古くから親しまれてきました。
白湯の起源は、インドの伝統的医学アーユルヴェーダから来ているといわれています。
アーユルヴェーダでは「白湯は温かくて、胃腸にやさしい」と言われていて、胃腸は体内で最も熱を生む力のある臓器だととらえているそうです。
アーユルヴェーダには風(ヴァータ)・火(ピッタ)・水(カパ)という3つのエネルギーがあるという考え方があります。
白湯はこの3つのバランスが最も整った状態のものです。
そのため、白湯を飲むことで体内のバランスも整えられると考えられています。
【白湯の飲み方】
白湯はただお湯を沸せば良いというものではなく、エネルギーのバランスが整った状態にします。
用意する物は、水、やかん(または鍋)、ガスコンロ。
- やかん(または鍋)に水を入れ、強火にかける。
☆風のエネルギーを取り入れるために換気扇をまわします。 - 沸騰したら蓋をあけ、弱火にして10分そのまま煮る。
☆水道水のカルキも抜けて飲みやすくなります。 - 50℃~60℃(人肌より熱い程度)まで冷ましてゆっくり飲む。
一日800mlを朝昼晩に分けて飲みます。
朝は朝食前に歯磨きをしてから、昼・晩は食事と一緒に摂ります。
身体に良いと言っても、飲み過ぎは体に必要なミネラルなどの栄養素が出て行ってしまうので気を付けましょう。
【体に良い理由とは?】
(1)消化を助ける
白湯で体を温めることにより、胃腸全体が活性化して消化力が高まります。
正しく消化されることで食べたものがきちんと栄養素として体の中で使われるので、健康的な体になります。
一方、消化力が弱いと胃腸に老廃物が溜まってしまい、便秘や肌荒れ、生活習慣病の原因になります。
(2)便秘解消
温められた内蔵機能は活性化するため、胃腸は消化の促進に繋がります。
消化が促されれば老廃物の排出がスムーズになり、体内の余計な物の排出を促されやすくなり、便秘の解消が期待できます。
(3)基礎代謝を上げる
基礎代謝とは体を動かさなくても生命を維持するために消費されるエネルギーのことです。
割合として脳で約20%、筋肉で約20%、内臓で約60%のエネルギーを使っています。
内臓温度が1度上がることで基礎代謝は、約10%も上がるため、白湯で胃腸を温めると基礎代謝を高めることができます。
これによって、血液のめぐりが良くなり、冷え性の改善や脂肪燃焼が期待できます。
(4)デトックス効果
身体が温まると血流やリンパの流れが良くなり、体に溜まっている老廃物や余分な水分を排泄してくれます。
これによって、血液がサラサラになったり、むくみの解消が期待できます。
(5)美肌効果
血行が改善されることで肌全体に必要な栄養素を送り込み、キメの整ったキレイな肌が期待できます。
また、腸内環境が改善されることでニキビや肌荒れなどお肌のトラブルを解消します。
新陳代謝も活発になり、お肌のターンオーバーを促進して、新しい肌に生まれ変わるリズムを整えます。
白湯は特に、朝に飲むことで体内の変化が感じやすくなるようです。
1日の目安は800mlですが、体質や体調に合わせて摂るようにしてください。
体内環境が悪いと白湯を飲んだとき、おいしくないと感じるようですが、体内環境が整ってくるととろっと甘く感じるようになるそうですよ。
是非お試しください♪
Text by ざわちゃん/食育インストラクター
Photo by weckscjo