女性には毎月つらい生理痛。人によって痛みの程度や症状も様々。原因は一体・・・!?特に大きな要因となっているのは「プロスタグランジン」という物質です。
「プロスタグランジン」は子宮を収縮させ、子宮内膜がはがれるときに出血をスムーズに体外に排出する役割を果たします。
この量がたくさん出てくると、子宮の収縮が過剰になり、痛みの原因になります。
血管を収縮させる作用もあるため、腰痛やだるさ、頭痛・肩こり・吐き気の原因にも。
また体が冷えると血液の循環が悪くなり、プロスタグランジンも骨盤内に滞って痛みが強くなるそうです。
生理痛は、昔はそれほど多く発生しなかったと言われています。
現代の女性は一生に経験する生理の回数が昔に比べて数倍になっているようです。
初経年齢が低くなっていること、出産の数が減少していること、高齢出産の増加、閉経年齢の上昇などが考えられ、ホルモンの分泌を行う期間が長く、より子宮に変化が行われているようです。
さらに女性の社会進出で生活習慣が大きく変化し、ストレスにさらされ、食生活の乱れや冷え性、むくみなど悩みを抱える女性が増えてきていると言われています。
【自分でできる生理痛を緩和する方法とは!】
- 体を温める…湯船につかる、冷たい食べ物を避け、温かいものを摂るようにしましょう
- 運動をする…ウォーキングやストレッチなど習慣づけるとよいでしょう
- 禁煙する…喫煙は血管を収縮させ血行を悪くし、卵巣の働きそのものにも悪影響を及ぼします
- ストレスを解消する…ストレスによって交感神経が刺激されると血管が収縮して血行を悪くします
適度な運動を取り入れて血行をよくすることで生理痛の改善につながります。
【生理痛を緩和する食べ物とは?】
また重要なのが食生活の見直しです。
食生活のバランスがホルモンバランスの安定につながります。
加工食品やインスタント食品、甘いものなど偏った食事には注意が必要です。
夏場のこの時期、冷たいものが欲しくなりますが、体を冷やす食べ物は避け、温める食べ物を摂るようにしましょう。
白いお米や白い砂糖など精製されたものや、トマト・きゅうり・なすなどの夏野菜、ジャンクフードは体を冷やします。
逆に玄米や黒糖など精製されていない発酵食品、根菜などは体を温めるので積極的に摂るようにしましょう。
そのほか生理痛を緩和する食べ物をご紹介します。
- 大豆製品(イソフラボンを多く含む大豆はホルモンバランスを整える)
- 青背魚(DHAやEPAを多く含み、血行を良くし、さらにビタミンB群を含んでいるのでホルモンバランスを整える)
- かぼちゃやパプリカ、アボカド、アーモンドなどのナッツ類(ビタミンEが多く血行促進に役立ち、脂溶性なので油脂と一緒に摂ることで吸収がアップする)
- 海藻類(精神を安定させるミネラルが豊富)
- 生姜(生の生姜に含まれる辛み成分「ジンゲロール」は加熱することで「ショウガオール」に変化し、血行を促進して体を温める働きがある)
- ひじきや納豆(マグネシウムが豊富で、子宮の収縮を緩める働きがある)
体を温める食べ物を積極的に摂り、生理痛を緩和させて快適な毎日を手に入れましょう。
Text by くまこ/食育インストラクター