鮮やかな赤色の皮の中に、みずみずしい乳白色の果肉が詰まった「ライチ」。
冷凍ものや缶詰は1年中みかけますが、生のライチは旬のこの季節だけ!!
今回は楊貴妃も愛したと言われるライチのうれしい効果をご紹介します。
【ライチの歴史】
ライチは中国原産のムクロジ科レイシ属の果物で、「荔枝(レイシ)」とも呼ばれています。
中国では紀元前から栽培されており、中国の古い書物によると、漢の時代にはライチが皇帝への献上物として珍重されていたようです。
日本には1720年頃に伊豆諸島に、そして江戸時代の終わりに鹿児島に伝えられたと言われています。
現在、日本では沖縄県や鹿児島県で生産されていますが、流通しているほとんどが中国や台湾、インドなどから輸入されています。
輸入物は4月下旬頃から、国産物は6月中旬頃から出回ります。
【ライチの嬉しい効果】
ライチには果物の中でトップクラスとも言われるほど、葉酸が豊富に含まれています。
葉酸はビタミンB群の一種で赤血球を作り出すために不可欠なことから「造血ビタミン」とも呼ばれ、造血や細胞の生産や再生、胎児の発育には欠かせない栄養素です。
妊娠中や授乳中の方は特に普段より摂った方が良いとされています。
その他にも疲労回復や美肌に効果が期待できるビタミンCやむくみを予防・改善するカリウム、しみやしわを防ぎ、美肌効果も期待できる「ロイコシアニジン」などのポリフェノールなども含まれています。
【ライチに似ている!?「ランブータン」とは】
鮮やかな赤色の果皮に、乳白色の果肉のランブータンはライチにとても似ています。
しかし、大きく違うのはその見た目!
果皮にはやわらかい毛がびっしりと生えています。
マレーシアが原産でランブータンとはマレー語で「毛のある果物」という意味であるそうです。
東南アジアではポピュラーな果物ですが、なかなか日本では見かけることが無く、私もまだ食べた事がないので、ぜひ食べてみたい果物の1つです。
唐の時代の書物には、「ライチは枝からとると1日で色が変わり、2日で香りが変わり、3日で味が変わり、4日で色も香りも消えて無くなる」と記されているほど生のライチは傷みやすく、あまり日持ちしないものです。
しかし、新鮮なものは味も香りも冷凍のものとは全く別物!
ぜひ旬のこの時期に味わいたいですね。
Text by まち/食育インストラクター