とても古くから私たち人類が利用してきた「はちみつ」。
食用としてはもちろん、はちみつの高い保湿力や抗菌・殺菌・消炎作用から石けんやクリームなど食用以外の商品も多く出回っています。
【はちみつは最も古い食物の1つ!?】
スペインにある洞窟の壁面に描かれているはちみつの採取風景などから、紀元前1万年以上前より、人々に利用されてきたもっとも古い食物の1つであると言われています。
世界三大美女の1人として知られているクレオパトラは、はちみつを料理や飲み物としての他に、肌や髪、爪に塗ったりと美容にも使っていたようです。
643年の「日本書記」に初めて「養蜂」という言葉が登場し、その後、奈良時代に献上物として「はちみつ」が日本に持ち込まれ、江戸時代には本格的に養蜂が行なわれるようになりました。
【はちみつの効能】
- 肌の潤いを保ち、しっとりとした肌に。
はちみつに含まれる水分は約20%と少なめで、残りの約80%は糖分です。
そのほとんどがブドウ糖と果糖で、とても優れた保水作用・浸透作用が期待出来ます。
よく料理の下ごしらえで使われるのはこの作用の高さゆえです。
保湿性によりお米をふっくらつやつやに炊き上げてくれたり、浸透性によりお肉の組織まで浸透し、やわらかくする効果が期待できます。 - 腸内環境を整え、便秘解消に。
はちみつにはオリゴ糖とグルコン酸も含まれています。
オリゴ糖は腸内でビフィズス菌などの善玉菌の栄養源となり、大腸の動きを活発にしてくれます。
また、グルコン酸にもオリゴ糖と同様の働きがあり、これらの成分が体内に溜まった有害な物質を排出し、腸内環境を整え、便秘解消にもつながります。 - 肌や髪の健康維持に。
はちみつに含まれるビタミンB6は、たんぱく質や脂質の代謝をスムーズにします。
その為、健康な皮膚や髪が作られ、健康維持につながります。
また、免疫のバランスを正常な状態にし、アレルギー症状を緩和する効果が期待できるとも言われています。 - ストレスを和らげる効果も。
パントテン酸と呼ばれているビタミンB5もはちみつには含まれています。
パントテン酸は多くのホルモンの合成にも関わり、特にストレスを和らげるホルモンの働きを促し、抵抗力を高める効果が期待できます。
このことから「抗ストレスビタミン」とも呼ばれています。
使いきれなくて風味が落ちてしまったはちみつは、化粧水や洗顔料に少し加えるなど毎日のお手入れに活用するのもおすすめですよ。
Text by まち/食育インストラクター