最近どうも目がかすむ、充血しやすい・・・なんて経験ありませんか。
それは目の疲労サインです。
【現代生活と目の疲労】
一昔前に比べ、私達の生活はパソコンや携帯が欠かせない時代になってきて目を酷使する機会も増えてきました。
実はパソコン作業やテレビ・ゲームなどで画面を見ている時は瞬きをする回数が減っています。
私達の目はレンズの役目をする水晶体を毛様体筋という部分が支えていて、ものを見る時に水晶体の厚みを調整していますが、近くを見る時は毛様体筋が収縮した状態になります。
そのため、長時間近くのものや画面を見続けるとずっと収縮した状態に。
すると、だんだん目がショボショボしてきて焦点が合いにくくなったり、眩しさを強く感じることも。
これが目の疲労で、症状が進むと慢性的な眼精疲労や充血・ドライアイを引き起こす要因になります。
【目の疲労は脳の疲労にも繋がります】
意外かもしれませんが、目が疲労してくるということは脳の疲労にも繋がってくるのです。
目から取り入れられた情報は脳の視覚野と呼ばれるところで処理されることによって認識する事が出来ます。
長時間同じ姿勢でパソコンやテレビを見るということは強い光に長くさらされ続けているという事なので、脳にも強い刺激が与えられ、頭痛を併発したり、集中力や作業効率の低下・肩こりなどにもつながってくるのです。
【ドライアイ】
私は涙の量が少なく、慢性的なドライアイで眼科医から「そこそこブラックスポットがある」と言われています。
ブラックスポットって初耳!!という方もいらっしゃると思いますが、これは眼科で目に特殊な目薬をさした後、専用の機械で調べるとわかります。
私も検査画像を見せてもらって「ほんとにブラックスポットだ・・・」と思いました。
本来眼球の表面は涙で覆われ潤っている状態です。
ですが、目を酷使し続けると表面の涙の量が減っていき、最終的に涙がとどまれない部分が出てきます。
専用の目薬・機械で調べると、涙がない部分が黒く写るので「ブラックスポット」と言うそうです。
このブラックスポット・・・目にどのような影響が出るかというと、その部分から目の水分が蒸発していく現象が起きます。(目がカサカサに干からびる程蒸発するということではないのでご安心を。)
目の水分が減ってくるのでなんとなく目が渇く、充血する、痛い、しみるといった不快症状が起こります。
瞬きする事で涙が目の表面を潤わせてくれるのですが、ブラックスポットがあるとせっかく潤ってもまたそこから蒸発してしまう・・・何とも悪循環ですね。
十分睡眠を取ればいいのかなと思っていたのですが、お医者さんに伺ったところ、「涙は瞬きによって目に行き渡るので、実は睡眠時など瞬きがない状態ではそれ以上潤うというのは難しく、人によっては寝ている間にまぶたが半開きになっていたりする場合があるので、そうなると蒸発しやすくなる。」そうです。
それを聞いてから、瞬きを少し意識するようになりました・・・。
【目の疲れにおすすめの食べ物】
ドライアイの治療はまず粘性の高い目薬をさすのが一般的だと思いますが、かなりの重症になると涙腺をせき止める手術をしたりすることも・・・。
手術はちょっと怖いですよね(-“-)
そうなる前に日頃の生活スタイルを見直し、食事からしっかりと栄養をとることが大切です☆
いくつか食材をご紹介しますので、食事を用意する際に参考にしてみて下さいね。
●ビタミンA(β-カロテン)
ビタミンAは粘膜を丈夫にし、免疫力を高めたり、光を感じる機能を維持するのに大切な働きをします。
現在ではほとんど見られませんが、不足すると夜盲症を引き起こします。
ビタミンAは主に動物性食品(レバー・うなぎ・肉・魚)に多く含まれています。
ですが脂溶性ビタミンに属するので体内に蓄積されやすく、取り過ぎは過剰症を引き起こすこともあるので注意が必要。
そこでおすすめしたいのがβ-カロテンです。
植物性のβ-カロテンは体中のビタミンAが不足した時にその分だけ作りかえられるので、過剰症の心配はありません。
また、抗酸化作用が期待できるので、心筋梗塞などの予防にも一役買ってくれます。
β-カロテンは緑黄色野菜に多く含まれ、中でもかぼちゃ・人参・ほうれん草・ブロッコリー・春菊などがそれに当てはまります。
油脂類と一緒に摂取すると吸収率が高まるので、炒め物やドレッシングで和えたり、アーモンドやくるみといったナッツ類と一緒に摂るのもおすすめです。
●アントシアニン・ルテイン・タウリンなど
目に良いとして話題に上るアントシアニンは網膜細胞の血流を良くし、疲れ目の予防・改善が期待出来、目の機能を高める働き効果もあるといわれています。
ルテインは目の網膜にある黄斑に存在し紫外線などの害から目を守り、白内障などを予防してくれます。
また、タウリンは血中コレステロールを低下させ、疲労回復に効果が期待できます。
アントシアニンはポリフェノール類に属し、ブルーベリーや紫芋・ぶどうの皮や赤じそなどに、ルテインは卵黄やとうもろこし・ほうれん草や豆類に多く含まれています。
またタウリンはエビやカニ・イカやタコ・カキなどの魚介類に多く含まれる成分です。
今回挙げた食材だけが有効なのではなく、その他様々な食材をバランス良く摂ることが大切です。
また、画面を見ての作業などをする際は1時間に10分程度の休息時間を設け、目を温めたり凝り固まった首や背中などを動かしてほぐしたりするといいですね。
仕事や遊びも大切ですが、ちょっとした時間に自分の目も労わってあげましょう(^^♪
Text by さゆり/食育インストラクター