筋力アップで冷えや肩こりを改善しよう!

頑固な肩こりに足の冷え。
これらは長時間のデスクワークをして運動不足気味の方だと、よく悩まされる症状でしょう。
近年は巣ごもりでさらに運動不足になり、症状が悪化している方もいますよね?
今回はこれらの症状の改善に役立つ、筋肉と食事の関係に迫ります。

【筋肉と体の諸症状の関係に迫る】

血行が滞ると、体が冷えます。
冷えを予防するなら、まずは全身の隅々まで血液が行きわたる状態を保つこと。
そのために大切な存在が筋肉です。
筋肉は血行を促進させるポンプのような働きをしています。
つまり、運動不足や偏った食生活で筋肉が衰えると、冷えのリスクがどんどん高まるのです!

特に注意したいのは、日常的にデスクワークをしている場合です。
運動不足になりやすいのはもちろん、長時間座っていることでお尻が圧迫され、血行が滞ります。
さらに、パソコンを使った作業をしていると、目を酷使し、肩と背中が丸まって姿勢が悪くなるなど、たくさんのリスクがあるのです。
「いきなり運動を始めるのはハードルが高いかも…」と思ったら、オフィスでも在宅でも、休憩時間になったら歩いたり、エレベーターよりも階段を使うようにするなど、こまめに動くクセをつけるとよいですね。


【筋肉といえばたんぱく質…だけじゃない】

こまめに動くのに慣れてきたら、オフのときに体格や年齢に合ったトレーニングを取り入れると、より冷えや肩こりの予防ができます。
せっかくトレーニングをするなら、食事内容も見直してみると、トレーニングの効果を高められますよ!

体を鍛えることでよくイメージされるのがプロテイン(たんぱく質)です。
実際、筋肉維持に必須の栄養素なので、肉・魚・大豆製品などは不足しないように食べたい食品です。
近年、トレーニングを取り入れたライフスタイルがブームとなり、高プロテインをうたった食品や飲料が増えました。
しかし、たんぱく質だけを増量するのは要注意です。
たんぱく質は糖質と同等のエネルギーなので、やみくもに食べているだけでは、肥満の原因となります。
たとえば、普段の食事では肉類を赤肉(部位でいうと、ヒレ肉やもも肉)など、たんぱく質が多く脂質の少ない部位に変えるのがおすすめです。
トレーニングをきちんと行った日の食事は、いつもよりエネルギーが必要になるので、普段の食事に加えて、プロテイン配合食品や飲料をプラスしてもよいでしょう。

筋肉をつくるために必要な栄養素は、たんぱく質だけではありません。
ビタミンB6やB12、ナイアシンなどのビタミン、亜鉛などのミネラルも必要です。
腸内で合成することができるビタミンB6と、広く食品に含まれているナイアシンは、それほど不足の心配はありませんが、ビタミンB12は吸収されにくいビタミンなので、トレーニングをするなら意識して取りたい栄養素です。
ビタミンB12は野菜類にはほとんど含まれず、レバーや貝類に多いビタミンです。
これらの食品には細胞の成長を促すミネラルの亜鉛も含むので、積極的に食事にとり入れるとよいでしょう。
亜鉛を含む食べ物にはナッツ類(ピーナッツやアーモンド)があります。
これらはエネルギーが高いので、トレーニングをする日のおやつに取り入れてみてください。

筋肉は体を支える役割があるので、きちんと維持できれば冷え・肩こり改善だけではなく、スタイルがよくなる効果も期待できます。
今までのケアでは不十分かも?と思ったときは、ぜひ筋肉にも目を向けてみてくださいませ☆

Text byはむこ/食育インストラクター