皆さんは、朝起きて枕を見たり、お風呂で髪を洗っているときに、『あれ?抜け毛増えてる…?』と感じたことはありませんか?
実はそれ、季節や食習慣が関係しているのかも…!?
今回は、「髪の健康」を食の観点から考えていきます!
【髪が抜けやすい季節がある!?】
髪の毛には平均4~6年という「ヘアサイクル」があり、生え始めて成長し、成長が止まり、やがて抜けるということを繰り返しています。
そもそも、人の毛は生え変わるものなので、抜け毛が出ること自体は正常な生理現象で、あまり心配する必要はありません。
しかし、抜け毛の量があまりにも多い場合には注意が必要です。
放置していると薄毛が進行してしまう可能性も…。
ある消費財化学メーカーの研究によると、45歳の女性における抜け毛の年間推移を記録したところ、10月から11月にかけて抜け毛の量が増えるという結果を導き出しました。
これには、哺乳類が体毛を夏毛から冬毛に生え変わらせる「換毛期」が人間の遺伝子にも残っているからではないか、という見解があります。
もしくは、夏の紫外線が頭皮の「酸化ストレス」を増加させ、酸化ストレスによって毛包幹細胞が機能しなくなってしまうことで、秋に抜け毛が増えるのではないか、という説も。
また、もうひとつの要因として「体の冷え」が挙げられます。
体が冷えると血管が収縮して血流が悪くなります。
その結果、酸素や栄養が十分に行き渡らなくなり、毛根も不活性化し抜け毛が増えてしまうと考えられています。
このように、秋に抜け毛が増える現象についてはさまざまな説がありますが、いずれにしても1日に200本~300本程度の抜け毛であれば正常な範囲だと言えます。
【髪の毛に栄養を与えよう!】
食事で摂取する栄養素は、健康を維持するのはもちろんのこと、髪の毛の原料にもなります。
今回は、髪の健康のために押さえておきたい栄養素を、一部ご紹介します☆
●たんぱく質
髪の毛を構成する成分で、髪の健康には欠かせません。
肉、魚、乳製品、大豆、卵などに多く含まれています。
●ビタミン類
ほとんどのビタミンは体内で作り出すことができないので、食事から摂取する必要があります。
なかでも、以下の3つがおすすめです。
・ビタミンA→頭皮の血行を促進する
・ビタミンB群→抜け毛を防止する
・ビタミンE→髪の毛の健康を維持する
これらは、緑黄色野菜や果物、肉や魚、穀物、種実類(ナッツ)などに多く含まれています。
●亜鉛
髪の毛を作り出す毛母細胞の増殖を促進するだけでなく、薄毛の原因となる男性ホルモンの発生を抑制する作用が期待できます。
牡蠣、レバー、アーモンドなどに多く含まれています。
【意外とやりがち!?髪によくない食習慣とは?】
●無理なダイエット
極端に食事量を減らすと、摂取できる栄養素やエネルギーも急激に減ってしまいます。
そのため、髪や頭皮に十分な栄養素が行き渡らなくなり、薄毛の原因となる可能性があります。
また、エネルギーが高いのを懸念し、脂質を全く摂取しないようにすると、頭皮が皮脂不足に陥る可能性があります。
その結果、頭皮が乾燥し、頭皮環境が悪くなることで薄毛に繋がります。
そのほか、栄養不足でホルモンバランスが乱れたり、食欲を我慢することが大きなストレスになったりと、無理なダイエットには薄毛を引き起こす要素が多いと言えます。
●外食中心の生活や食べ過ぎ
頭皮の下にある皮脂腺から分泌される皮脂は、頭皮を健康に保つためにとても重要な役割を果たしています。
外食中心の生活や食べ過ぎは、脂質や糖分の過剰摂取を招き、脂漏性脱毛に繋がる可能性があります。
●過度な飲酒
アルコールは、体内で分解されるときにアセトアルデヒドという有害な物質を発生させ、薄毛の原因となる男性ホルモンを増加させる可能性があります。
また、アセトアルデヒドを無害化する際に、健康な髪の毛の成長に欠かせないビタミンなどの栄養素が使われてしまい、髪の毛が栄養不足に陥ってしまうことも考えられます。
いかがでしたか?
髪は頭の大部分を占め、真っ先に視界に入るので、人の印象を大きく左右するパーツと言われています。
皆さんも、スキンケア同様、今年の秋冬はヘアケアにも力を入れてみてくださいね♪
Text byろい/食育インストラクター