気になる顔のシミやくすみ…。予防・改善するにはどんな栄養素がおすすめ?

暑さが落ち着き、過ごしやすくなる10月がやってきました。
秋は、夏に比べて紫外線量は減りますが、夏に受けた肌ダメージが浮き彫りになってくる時期でもあります…。
今回は、悩ましい顔のシミ・くすみの原因や対策法を考えていきたいと思います!

【「シミ」ってなに?】

シミは皮膚内でつくられるメラニンという色素が沈着したもので、薄茶色や黒っぽいものがあります。
メラニン色素は紫外線が肌に侵入するのを防ぐという重要な役割があり、本来は肌の奥から角質層へと押し上げられ、最後には垢となってはがれ落ちます。
しかし、加齢やストレスなどの何らかの要因で排出されにくくなるとシミができるという原理です。
一般的な美白美容液はメラニン色素がつくられるときに働くもので、定着してしまったシミやそばかすを消しゴムのように消すというのは難しいため、シミができないように毎日ケアすることが大切です。

【「シミ」は見極めが難しい…】

シミにはいくつかタイプがあり、それぞれ原因が異なります。
自分ではなかなか見極めが難しいので、お悩みの方は専門医に診てもらうのがおすすめです。

<代表的なシミの種類>

●老人性色素斑
頬骨のあたりに丸く色素斑ができるのが特徴です。
10代からできる人もいて、紫外線などの刺激でメラニンが過剰につくられ、排出されずに色素沈着が起こったものです。

●雀卵斑(じゃくらんはん)
一般的に「そばかす」と呼ばれています。
遺伝的なもので10代から鼻のまわりに小さく茶色のシミが多くできます。

●炎症性色素斑
ニキビや傷など炎症が起きた痕が茶色くシミになったものです。
個人差はありますが時間の経過と共に消えることもあります。

●肝斑
女性ホルモンのバランスが崩れることで現れるシミです。
頬骨から目尻にかけてだけでなく、額などに現れ、妊娠中や更年期にみられることがあります。


【「肌がくすんでいる」ってどんな状態?】

顔全体が本来の明るさよりも暗く見える状態です。
透明感や明るさ、ツヤが失われるため、不健康で暗い印象を与えることもあります。

【肌がくすむ原因】

くすみもシミ同様、いくつか種類があります。
今回は、考えられる原因の一部をご紹介します。

●角層が厚くなる
表皮は、角層を含むいくつかの層で構成されています。
そのうち、角層は最も外側にあり、奥の層で作られた角層細胞が肌の表面へ向かって上がっていきます。
そして、古い角層細胞と入れ替わるようにして、肌が生まれ変わります。(この仕組みをターンオーバーといいます。)
本来はがれるべき角質が積み重なって厚くなることで、透明感のないくすみを招きます。

 ●肌の乾燥
肌が乾燥していると不要な角質が溜まり、透明感を失ってくすみに繋がります。
過剰な洗顔や保湿不足などには注意しましょう。

 ●血行不良
血液の流れが滞って肌に充分な栄養が届かず、毛細血管が青く目立つことにより、顔色が悪いどんよりしたくすみを招きます。

 【シミやくすみを、これ以上悪化させないようにするには?】

肌に大きな影響を与えるもののひとつとして挙げられるのは、やはり日々の食事!
正しい洗顔や紫外線を避けるなどの生活習慣に加え、栄養バランスの良い食事を心がけましょう
ここでは、美肌に効果的な栄養素を一部ご紹介します!

■たんぱく質魚介、肉、大豆製品、卵など
皮膚の組織を作る主材料で、代謝を活性化させるには不可欠な栄養素です。
たんぱく質の摂取が不足するとコラーゲンが減少し、肌にハリやツヤがなくなります。

■ビタミンA人参、ほうれん草、うなぎなど
皮膚や粘膜を健康に保ち、ターンオーバーを活発にして美肌に導きます。

■ビタミンB2・ビタミンB6魚介、肉など
皮膚の新陳代謝を促したり、健康な状態に保つ働きがあります。
また、たんぱく質の合成を促進する働きもあります。

■ビタミンC:ピーマン、ブロッコリー、キウイフルーツなど
肌のハリを保つコラーゲンの合成をサポートしたり、シミやそばかす、くすみの原因であるメラニン色素を減らす働きがあります。

■ビタミンEアーモンド、かぼちゃ、モロヘイヤなど
細胞の老化防止に働くほか、毛細血管を広げ血行をよくするので、くすみに効果的です。

ビタミンA・ビタミンEは脂溶性なので、炒め物やドレッシングをかけるなど、油脂と一緒に摂取すると吸収が高まります。

肌は約1カ月かけて生まれ変わります。
日々の食事や生活習慣を見直し、シミやくすみを撃退しましょう!

Text byろい/食育インストラクター