世界規模で生活様式が一変した2020年。
働き方も大きく変わり、家で過ごす時間のあり方もこれまで通りではいられなくなっています。
そんな「おうち時間」の中で仕事や授業以外に変化があるのが、毎日の食事です。
自炊派、中食派、外食派・・・いろいろな食のスタイルがある現代は、おうち時間が増えても対応しやすく便利なのですが、何も考えずにお腹だけ満たそうとすると、困った事態を招くことも?
今回は初心に返って、それぞれの食事スタイルのメリットとデメリットを見直してみます!
【おうちごはんの落とし穴!?】
すでにいろいろなところで注意喚起されていますが、おうち時間が増えることは、身体活動レベル(いわゆる運動量)が下がるという問題があります。
通勤や通学の移動時間はストレスを感じたり、無駄時間になっていた面は確かにあります。
しかし、一日の歩行の大半が通勤・通学時間によるものだった方も少なくなかったのだと思います。
そのため、生活様式の変化を考えず、食べたいものばかりを選択して食事をしてしまうと、半年後にはお腹のまわりに脂肪がついている結果になりかねません。
そして、肥満やメタボリックシンドロームになってしまうと、深刻な健康状態の悪化を招く可能性もあります。
さらに、一度ついてしまった脂肪を燃やすのは、決して楽なことではありません!(※個人の感想です)
やはり、おうち時間が増えたのなら、一度は食事内容の見直しをする機会を設けた方がよさそうですね。
【自炊・中食・外食】
さて、それぞれの生活様式にあった食事を選択するうえで、最初に出てくる選択肢は「自炊するかどうか」でしょうか。
自炊の最大のメリットは、食材や調味料の取捨選択が自分で決められることです。
また、(作る料理にもよりますが)外食と比べると安く済ませられるのもよいですね。
ただし、作る以上は時間がかかるのが最大の欠点です。
それに、毎食の献立を考えるのは、案外楽ではありません。
中食の最大のメリットは、時間をかけずに、自分の好きなタイミングで食事ができることです。
多くの外食には営業時間やランチタイムが設定されていますし、自炊は作り置きなどをしなければ調理時間が必要です。
中食は決まった時間に食事がとれない生活のときや、調理や片付けの時間も惜しいときに役立ってくれます。
デメリットとしては、味付けが濃いめにされていることが多く、野菜も少なくなりがちなことが挙げられます。
ごみの量が多くなるのも、少し気になるところですね。
外食のメリットは、準備から片付けまで、何もせずにいられることです。
これまで外食のコストは高めだと考えられていましたが、今では安価で食べられるお店も珍しくありません。
食事の後片付けは意外なほど時間がかかるものですから、時間を短縮するための費用と考えると、割に合っていると感じる方もいらっしゃいます。
しかし、外食は基本的においしいものを提供することを前提に作られているので、栄養は度外視してしまうことも珍しくありません。
外食で栄養バランスの良い食事を探すと、選択肢が大幅に削減されてしまいます。
そのため、糖質・脂質・塩分が必然的に高くなるので、何も考えずに外食ばかりにしていると、メタボや生活習慣病のリスクは高まると言えるでしょう。
中食でも同じことが言えますが、足りない栄養素はサプリメントなどで補えたとしても、過剰に摂取した糖質や脂質を楽に消費する術は無いのです。
生活様式に大きな変化を迫られたこの一年。
個人差はありますが、早い方はそろそろ新しい生活に慣れ始めたころかと思います。
余裕ができたらご自身の食事内容を一度振り返り、自炊・中食・外食のどれが一番多いのかをチェックしてみましょう(自炊と中食は併用の可能性もありますが、その場合はどちらも1として数えてください)。
専門的な栄養の知識が無くても、このチェックをするだけで自分の日ごろの食事が太りやすいものなのかどうかはわかります。
ぜひ一度お試しくださいませ☆
Text by はむこ/食育インストラクター