よもぎの若芽が出る時期は3月から5月なので今が旬の食材です。
今の旬の時期に食べるよもぎもちはとっても美味しいですよね。
おもちにする以外にも、和えものや混ぜご飯にもできて春の食卓を彩ってくれます。
【世界中で親しまれるよもぎ】
よもぎは全国各地どこにでも生える草なので、山菜の中でも身近な存在です。
ヨーロッパではよもぎの近縁種のニガヨモギやオウシュウヨモギなどが知られているそうで、ハーブとして親しまれています。
フランスではニガヨモギの事を「アブサン」と言っていて、アブサンリキュールなんてものがあるそうですが、きっと香りが良いのでしょうね。
【ハーブの女王・よもぎ】
よもぎは昔から生薬として大切にされてきた植物です。
食べる・飲む・漬ける・嗅ぐ・もぐさ(お灸で使うもの)と五拍子揃って生活の近いところで万能薬として大活躍しているのです。
「病を艾(止)める」という意味で「艾葉(がいよう)」なんて漢方名がついていたり、ハーブの女王なんて呼ばれてもいるようですよ。
【よもぎパワー】
そんなよもぎには食物繊維がほうれん草の約3倍含まれています。
そしてよもぎに含まれるクロロフィルという成分は食物繊維の1/5000の大きさで小腸の細かいところまで入っていって有害な物を取り除き、体内でヘモグロビンの生成を助けて造血作用を促進するほか、貧血の予防・改善に作用し、コレステロール値を下げ、血中脂質の正常化に作用する事が実証されているようです。
抗発がん作用や免疫賦活作用で知られているβ-カロチンも非常に多く含まれていて、体内に入るとビタミンAに変わり、髪の健康維持や視力維持、粘膜や皮膚の健康維持、呼吸器系統を守る働きをしてくれます。
最近は「よもぎ蒸し」なんて美容法も大流行していますが、その効果はよもぎの香りでリラックスしてさらに漢方成分で婦人科系の改善やアレルギーの抑制作用、美肌、新陳代謝の向上などが期待されているようです。
【よもぎの下茹での仕方】
よもぎはアクが強いので下茹でをしましょう。
1.鍋にたっぷりのお湯を沸かし、塩を加え2分程よもぎを茹でる。
2.2分経ったらザルに上げて、冷水に20分程さらし、水気をしっかり絞る。
春に出てくる新芽はこれで大丈夫ですが、そうでないものは重曹も加えて茹でると良いです。 天ぷら等にする場合は下茹でなしで構いません。
下茹でしたよもぎは、そのままでもペースト状にしてでも冷凍保存すれば長期保存ができます。
Text by ふーみん/食育インストラクター