7月30日は「梅干しの日」です。
梅干は古来より、朝、梅を食べればその日一日の災難を逃れることができるという意味の「梅はその日の難逃れ」ということわざがあります。
そして、今でも健康維持にもって来いの食品です。
今の季節は高温多湿で菌の繁殖が心配されますが、梅干しには抗菌作用があるため、食中毒予防にも効果的です。
【難(7)が去る(30)の語呂合わせ】
約1千年前に中国から梅が伝わり、昔の人は梅を干して薬として利用し、常備薬として持ち歩いていたようです。
これが梅干しの始まりで、日本の食文化として根付いています。
“梅は難を逃れる”→“難(7)が去る(30)”という語呂合わせから、梅干しの日になりました。
【塩梅とは?】
梅干しを作るとき、漬けてから3日ほどで梅酢が上がってきます。
昔はこの梅酢の酸味と塩の塩味で料理の味付けをしていました。
中国の宋の時代の書には『塩が多ければ塩辛い。梅酢が多ければ酸っぱい。両方が中を取れば“塩梅”なり』という一節があり、“塩梅(あんばい)”が味付けの良さを表す言葉であったことが分かります。
また、梅干しを漬ける時の塩加減を指す場合や、程よく味の整った三杯酢を“塩梅酢”と呼ぶなど、ちょうど良いことを表現することから使い方は広がり、物事の具合や調子、体の具合や健康状態を表す言葉としても使われています。
【梅干しパワーで元気に】
梅干しの酸味は、クエン酸によるもの。
疲労回復に役立ち、夏バテや食欲増進にも効果があります。
また、体の機能を高めるミネラルも豊富で、特にカルシウムはクエン酸と相性抜群!
カルシウムの吸収を高める効果があるので、育ち盛りの子どもたちや、骨が弱ってきている高齢者の食事には、ぜひとも梅をプラスしたいものですね。
梅干しは、毎日の健康にとても良い伝統的な食品です。
塩分が気になりますが、最近では塩分5~8%の梅干しも出回っているので、自分の体調に合ったものを毎日一粒ずつ食べると良いでしょう。
Text by ざわちゃん/食育インストラクター