昔から日本人に愛されている「豆腐」のおはなし

暑い夏には冷奴、冬になり寒くなって来ると湯豆腐と、季節ごとに違った美味しさを楽しめる「豆腐」
その歴史は古く、奈良・平安時代には作られていたと言われています。
今回は日本だけでなく、アジアの様々な国で日常的に食べられている豆腐のお話です。

【豆腐の種類】

豆腐とは大豆のしぼり汁である豆乳をにがりなどの凝固剤によって固めた加工食品のことで、一般的に4種類に分類されます。

①木綿豆腐
豆腐の表面に木綿の格子状の布目がついていることからこの名がついたと言われています。
木綿豆腐は、豆乳に凝固剤を加えて固めたものを崩し、穴の開いた型に布を敷いて流し込み、圧搾成形した豆腐のこと。
型に入れる前の固まったばかりのものは「寄せ豆腐(おぼろ豆腐)」と呼ばれています。

②絹ごし豆腐
つるりとした表面と、なめらかな口当たりから、まるで絹のようということからこの名がついたと言われています。
濃い豆乳を型に入れ、凝固剤を加えてゲル状に固め、水にさらした豆腐のこと。

③ソフト豆腐
絹ごし豆腐状に凝固させたものを木綿豆腐の型箱に流し込んで軽く圧した木綿豆腐と絹ごし豆腐の中間程度の濃度の豆腐のこと。

④充填豆腐
濃い豆乳に凝固剤を加えて合成樹脂の容器に充填して約90℃で40~50分加熱して成形、冷却した豆腐のこと。

この他に、大豆を原料としていないものの、名前に豆腐がついているものは「加工豆腐」や「かわり豆腐」と呼ばれています。
代表的なものに、卵豆腐、ごま豆腐、杏仁豆腐などがあります。

【豆腐の効能】

豆腐の原料である大豆「畑の肉」と言われるほど、良質なたんぱく質が豊富です。
また、ビタミンやカルシウム、女性ホルモンに似たイソフラボン、食物繊維も多く含まれています。
「イソフラボン」は強い抗酸化作用があり、肌を健康に保つことにも役立ちます。
この他にも、脳を活性化させ記憶力を高める「レシチン」や、免疫力を高め、風邪にかかりにくい体をつくる「サポニン」も含まれます。
豆腐は大豆よりも消化・吸収に優れているので、体調を崩した時のたんぱく源としてもおすすめです。


 【お家で作ってみよう!手作り豆腐】

材料は2つだけ!
簡単に作れる寄せ豆腐の作り方をご紹介します。

☆材料
無調整豆乳(大豆固形分10%以上のもの)・・400ml
にがり・・小さじ2

☆作り方

  1. 鍋に豆乳・にがりを入れて静かに10回ほどかき混ぜる。
  2. 鍋を中火にかけ、周りが沸々としてきたら蓋をし、火を消して5分おいたら完成!

しょうゆはもちろん、塩をかけたり、薬味をたっぷりのせたり、さらにはオリーブオイルやごま油をかけたりと様々な味で楽しめる豆腐。
最近は豊富な種類が出回っていますが、時々お家で自家製豆腐を作るのも楽しいですね!

Text by まち/食育インストラクター

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