卵といえば、大体どこのお家の冷蔵庫にもストックされている定番の食材。
日本の朝食に欠かせない卵かけごはん、お弁当の定番卵焼きやゆで卵などで必ず1個は食べていると言って良いほど日本人は卵が大好きです。
その消費量はなんと世界で2位!!!
年間で1人あたり324個もの卵を食べています。
【卵は賞味期限を過ぎても食べられる?】
10個入りのパックなど、一人暮らしや家族が少ないとなかなか消費できずに賞味期限を迎えてしまって、もったいないと思いつつ捨ててしまってはいませんか?
私の周りではよくそんな声を聞くのですが、実は賞味期限を過ぎても食べられます。
日本では、食品衛生法で卵の賞味期限は「生で食べられる期限」を表示しており、夏期であれば採卵後16日以内、冬季であれば57日以内程度とされています。
しかし、卵パックを見ていただくと夏・冬関係なく、約2週間の賞味期限が記載されていると思います。
これは、新鮮・安全なものをお届けするために「たまごの保存温度と生食できる日数」から算出されるよりも短い日数を賞味期限として設定されているからです。
ということで、賞味期限を過ぎた卵は加熱をすれば食べることができますよ。
【海外では卵の賞味期限は1ヶ月??】
日本では生卵を食べる食文化があり、鮮度や安全に配慮され、管理の行き届いた卵を食べることができますが、海外では卵の賞味期限は1か月以上が普通のようです。
これは、必ず加熱して食べるため、日本の様に「生で食べられる期限」ではないからす。
アメリカでは、養鶏場での採卵は、卵が産まれてから1か月以内に行うこととされています。
採卵され、販売用のパッケージに詰められるときに、卵には「販売期限」が記入されます。
この日付はパッケージに詰められた日から1か月以内。
アメリカの農務省では、販売期限から3週間から5週間経っても熱を加えて調理すれば、問題はないとしています。
【必ず冷蔵庫で保管しよう】
常温でも保存は可能ですが、一般的に生で食べることが多い(生卵だけでなく半熟も)日本の食生活(生食文化)の観点から冷蔵庫での保管をおすすめします。
食品衛生法でも生で食べる鶏卵は、10℃以下で保存することが望ましいとされています。
これは、食中毒の原因となるサルモネラ菌の繁殖が起らない期間が卵の保存温度によって決められており、賞味期限には購入後に家庭で冷蔵庫(10℃以下)に保管される期間も含まれています。
購入の際には表示をよく確認し、賞味期限までに7日間以上あるものを買いましょう。
【保管は生卵のままで】
賞味期限当日になり、食べきれないからとゆで卵にして保管されている方もいるようですが、これはとても危険です。
実は、殻には微細な気孔(目に見えない小さな穴)がたくさんあり、新鮮な空気を取り込んでいます。
空気を取り込むことで卵の鮮度は保たれているのですが、加熱するとこの機能は働かなくなり、殻を割らなくても中の卵は傷みやすくなり、腐敗や食中毒の原因になってしまうのです。先にも書いた通り、賞味期限を過ぎても加熱すれば食べることはできますので、必要な時に加熱するようにしましょう。
今回は卵の賞味期限についてご紹介しました。
賞味期限が過ぎても加熱すれば食べられますが、できるだけ早く加熱調理をして食べましょう。
また、賞味期限に関係なく、ひびの入っているたまごは生食を避け、必ず加熱調理をしてから食べましょう。
Text by ざわちゃん/食育インストラクター