だんだんと寒くなってきた今日この頃、そろそろ焼き芋が美味しい季節になってきましたね。
私が小さいときは石焼き芋屋さんが来た時しか食べられない、特別な物のイメージがありますが、最近ではスーパーなどでも売られ、また、様々なさつま芋スイーツも登場してきています。
今回はついつい寒くなると食べたくなるさつま芋についてのお話です。
【さつま芋の品種と特徴】
お店に行くと数種類のさつま芋が並んでいてどれを購入したら良いのか迷ってしまう。
ということはありませんか?そこで、比較的多く出回っているさつま芋をいくつかご紹介します。
①紅あずま
関東の代表的な品種。
皮は赤紫色で果肉は鮮やかな黄色。
繊維が少なく粉質で、煮崩れしにくいため煮物などにむく。
甘さを活かして焼き芋やお菓子にもよく使われる。
②なると金時
徳島県のブランドで、関西で多く出回る品種。鮮やかな紅色の皮で果肉は薄黄色。甘みが強いのが特徴。
③安納いも
鹿児島県種子島の特産。
甘みが強く、加熱するとねっとりとした食感が特徴。
④紅はるか
麦芽糖を多く含む果肉はやや粉質で、加熱するとしっとりとした食感になり、上品な甘さが特徴。
⑤紫いも
皮も果肉も赤紫色の品種。
これは、ポリフェノールの一種であるアントシアニンが果肉にも含まれているため。
【さつま芋の効能】
さつま芋の主成分はエネルギー源となるでんぷんなどの糖質です。
その他に腸内環境を整えてくれる食物繊維や、高血圧予防に役立つカリウム、コラーゲンの生成を助け美肌作用に効果が期待できるビタミンCなどが含まれています。
ビタミンCは水溶性で調理時に損失しやすい栄養素ですが、さつま芋はでんぷんに守られているため煮たり焼いたりと加熱しても損失が少ないのが特徴です。
また、切った時に出てくる白い液は「ヤラピン」と呼ばれる樹脂の一種で食品ではさつま芋だけに含まれています。
ヤラピンは腸の働きを活発にし、便をやわらかくする働きがあるので、食物繊維と共に便秘改善に効果が期待できます。
さらに、皮にはポリフェノールの一種である「アントシアニン」が含まれています。
アントシアニンは抗酸化作用があり、生活習慣病予防に効果があるとされていますので、さつま芋を食べる時にはぜひ皮ごと調理するようにしましょう。
さつま芋を調理して、「甘くない・・」と感じることはありませんか?それは、さつま芋を加熱する温度と時間が関係しています。
さつま芋のでんぷんは加熱することで糖に変わりますが、その加熱温度は約70℃。
より甘いさつま芋を味わうためには、レンジで短時間加熱というよりは、オーブンでじっくり加熱するのがおすすめです。
オーブンがないという人でも、レンジの解凍機能を使うとゆっくりと加熱することが出来ますよ!!
Text by まち/食育インストラクター