もうすぐ黄金色に…実りを迎えるいろんな新米

あとひと月もしないうちに、水田が黄金色に輝いて収穫期を迎え、新米が食卓に並ぶようになります。
お米は脳や体のエネルギー源として優秀な存在ですし、毎日1食は食べないと落ち着かない!という方も多いのではないでしょうか?
とはいえ、意外と知らないことも多いのがお米だったりします。
今回はそんな「お米」のお話です。

【秋田で採れればあきたこまち?】

昔そんな質問を知人からされたことがあるのでお答えしますと、お米の名前はワインのように産地を表すものではなく、品種の違いなんです。
お米の品種とは農業試験場などでいろいろな特徴を持った苗を掛け合わせて生み出されたそれぞれの銘柄米を指しています。
したがって、あきたこまちの苗を東京で植えたとしても、採れたお米の品名はあきたこまちとなります。
このことは、銘柄ごとに食感や味に違いがあり、個人の細かな好みに合わせて購入も可能である。ということを表しています。
例えば、現在作付け面積日本一のコシヒカリですが、これはコシヒカリの特性が粘りが強く、柔らかさと甘さを感じやすい=普通にご飯を炊いた際に日本人の好みに合いやすいから人気だという理由があります。
逆に言うと、固めで水分の少ないご飯が好きな方にはもっと相性の良い、その方にとっての至高の品種があるかもしれません。
ちなみに、比較的流通量の多い品種の中で、

粘りの強い品種と言われているのが…
コシヒカリ・ゆめぴりか・ひとめぼれなど

あっさりして固めの品種と言われているのが…
ササニシキ・ななつぼしなど

バランスが良いと言われているのが…
あきたこまちなど


お米の品種はそれ以外にも味・香りなど、評価項目が多岐にわたる上に、現在は数百種以上の品種が存在していて、とてもご紹介しきれないのが残念です。
名前の挙がった品種でも、生育している地域によって味や食感に違いが出るそうなので、いろいろと食べ比べてみてはいかがでしょうか?

また、意外と気にされていない方も多いのですが、美味しいご飯はお米の収穫日と精米日が直近であることも1つの条件です。
お米は毎日食べるからと、たくさん購入して米びつの中にずっと置いておくよりは、少ない量を定期的に購入した方が美味しいご飯をずっと楽しめます(コストとは要相談ですが…)。
私も以前は買い溜め派だったのですが、学生時代ほどご飯をたくさん食べなくなったこともあり、半月に一度ぐらいのペースで精米したてのものを少量買うようになりました…。
その時に、今までと同じ品種・同じ産地だったにもかかわらず、こんなにも味の違いが出るものなのかと衝撃を受けたのを今でも覚えています。
味にこだわりのある方は一考の価値あり(!)かもしれませんよ。

Text by はむこ/食育インストラクター

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