春の息吹き「山菜」を食べてみよう!

春の息吹き「山菜」を食べてみよう!

立春がすぎ、暦の上では春ですが、外を歩くとまだまだ風の寒さが身に沁みます。
でも、お店に並ぶ食材は少しずつ春めいてきましたよ。

【もとは山菜です】

店頭でよく見かける「うど」ですが、もともとは日本各地の山野に自生していた山菜です。
軟白栽培が始まったのは江戸時代で、現在では栽培物が多く出回っています。
食べ方は、香りとシャキシャキした歯ざわりをいかすために皮をむいて、加熱せず、酢みそ和えやサラダとして食べるのがおすすめです。
栄養はカリウムが含まれているほか、葉の緑色の部分には抗酸化作用をもつクロロゲン酸があるので、むいた皮や葉も捨てずきんぴらにして、余すとこなくいただきましょう。

【春に見かける頻度の高い山菜】

●こごみ
緑の紐を円形に巻き付けたような食材を見たことがあるでしょうか。
シダ類に属する「こごみ」という山菜です。
山菜にありがちな「えぐみ」がないのでサッとゆでて和え物にして食べられます。
おすすめは、「くるみ和え」や「ごま和え」で、油脂分とこごみの相性は抜群です。
軽いぬめりと独特の歯触りが楽しめます。
北海道から九州まで広く自生していますが、栽培ものも増えています。
カロテンや食物繊維が豊富でビタミンCも含みます

●たらの芽
「たらの芽」もよくみかけるのではないでしょうか。
日本各地の山野に自生するタラノキの若い木の芽で、山菜の王様ともいわれています。
調理する時は根元を切り、はかまを取り除きます。
少々塩を入れた熱湯でさっとゆでて和え物にしてもよいですが、天ぷらがおいしいので、ぜひお試しください。
今風にオリーブオイルと一緒にソテーにしてもよいでしょう。
ビタミンEが含まれているため、吸収率がよくなります

●うるい
最近では軟白栽培された「うるい」もよく見かけるようになりました。
サッとゆでて和え物にしてもよいですが、商品によっては生で食べられるものがあるので、マヨネーズで和えてシャキシャキ食感と軽いぬめりを楽しみましょう。


 【見つけたらラッキー!?ぜひ食べてみよう】

「こしあぶら」「あいこ」という名前の山菜をご存知ですか?
香りやコクがあり、天ぷらにすると絶品で、ネット販売では売り切れることもある人気物です。
いずれも薄めの天ぷら衣をつけてサッと揚げるのが美味しくいただくコツです。
このほか、「つくし」も店頭に並べられることがあります。
ほろ苦さがあるので、卵とじや炒め物にしていただきましょう。
冷たさが残る地面に小さな芽が出る春が近づいてきています。
昔とは環境が変わったため、道端に芽吹いた山菜を食べるというわけにはいきませんが、店頭にひっそりと登場した春の息吹をぜひお試しください。

Text by ゆず/食育インストラクター