今回は鍋やフライパンひとつで簡単に出来る「ラタトゥイユ」のご紹介です。
太陽の恵みがグッと凝縮された、野菜の美味しさを感じる暑い夏にピッタリの一品!
【一緒に作る保護者の方へ】
このレシピはお子さんが主体となって作れる簡単なものですが、加熱や包丁を使う作業がありますので、年齢に合わせたお手伝いをお願いします。
お子さんが出来る部分はなるべく手を出さずに見守ってあげて下さいね。
【ラタトゥイユ】
<材料>
トマト・・・2個
(またはトマト水煮缶・・・1/2~1缶)
パプリカ(赤・黄)・・・各1個
ズッキーニ・・・1本
なす・・・2本
玉ねぎ・・・1個
にんにく・・・2かけ
香草(タイム・バジル(あれば))・・・適量
オリーブオイル・・・大さじ2~3
塩・こしょう・・・適量
<作り方>
- にんにく以外の野菜を2cm角に切る。
にんにくは皮をむき、縦半分に切って芽を取り、つぶす。
※ホールトマトの場合は少し潰す程度
- 鍋または少し深めのフライパンにオリーブオイル・にんにくを入れて弱火にかけ、にんにくの香りがし、火が入ってきたら、トマト以外の野菜をかたい順に入れて炒める。
- (2)の野菜が少しクタッとしてきたら、トマトを加えてひと混ぜし、香草・塩(少々)をふり、時々混ぜながら弱火で20~30分煮込む。
※水分が蒸発しやすい場合は適宜フタをしてください。
- 水分が減って全体に濃度が付いてきたら、塩・こしょうで味を調える。
<ポイント>
- 今回はトマトをそのまま使用していますが、皮が気になる場合は湯剥きをして加えてください。
中のジュレ状になった部分はうま味がたっぷり詰まっているので、取らずに使用する事をおススメします。
また、トマトは完熟のものを使うと甘みや酸味のバランスがとりやすく、トマトの味も濃厚なのでおすすめです。 - トマトの水煮缶を使用する場合、酸味を強く感じる場合がありますので、その際は少量の砂糖で調整します。
入れ過ぎると、砂糖の甘味が出てしまうので、酸味が緩和される程度に加えましょう。 - 乾燥のタイムやバジルでも構いませんが、最近はフレッシュなものが通年出回っています(小袋だと100円前後で手に入る場合もあります)。
加えるとグッと本格的な味になりますので、この機会にぜひ味わってみて下さい!
また香りのものが入ると、減塩にも繋がります。 - フレッシュバジルを加える時は葉と茎に分け、茎だけ一緒に煮込み、葉は仕上げに散らすと見た目も鮮やか、香りよく仕上がります。
【ラタトゥイユとカポナータ】
ラタトゥイユとカポナータ…同じもの??という疑問を耳にします。
見た目は似ていますが、別ものです。
ラタトゥイユは南フランス発祥で、トマト・パプリカ・なす・ズッキーニ等をオリーブオイルで炒め、香草と一緒に煮込んだ料理です。
語源はフランス語で「かき混ぜる」を意味する「トゥイエ」とされています。
一方、カポナータはシチリア島(イタリア)に伝わる伝統的な料理で、オリーブやケッパー・松の実等をセロリ・玉ねぎと共に炒め、完熟トマトと油で揚げたなす・パプリカを加えてワインビネガーを入れ、酢の酸味や香りが飛ぶまで煮込みます。
出来上がったら、冷まし、バジルの葉をちぎって加えます。
使っている材料は似ていますが、カポナータは素揚げにした野菜・酢等を加えるので、コクのほか、ほど良い酸味があるのも特徴です。
どちらも素材の味を活かした料理ですので、一度お試しください!!
【アレンジ】
煮込む料理は多めに作った方が美味しく仕上がります。
とはいえ、たくさんあると食べ飽きてしまう事も…。
今回は余ってしまった時におススメのアレンジ法をいくつかご紹介します。
☆パスタ・リゾット・ピザ
ベーコンやハム、肉・魚等のたんぱく源を加えて茹で汁等で伸ばし、パスタに絡めたり、麺をご飯に変えてリゾットに。
何も手を加えず、冷製パスタに乗せたり、ピザソースにしてもいいですね。
☆グラタン
挽き肉を炒めた物を加え、ミートソースの代わりに使用。
たっぷりチーズとの相性もバッチリ!!
☆ソース・付け合わせ
焼いた肉や魚のソースにしたり、付け合わせとして頂きます。
☆スープ
鍋にラタトゥイユ、水を入れて沸かし、お好みでコンソメや塩を加えて味を調整。
厚切りベーコンや豆、茹でた麦等を加えれば具沢山のおかずスープに!
夏の常備菜として多めに作っておけば、パパっと作りたい朝や休日のごはん、お酒のおつまみとしても大活躍する事間違いなしですよ!
Text by さゆり/食育インストラクター