冬になると、店頭では抹茶のお菓子や飲み物が増えますよね☆
抹茶は近年有用性が認められ、「トクホ」・「茶カテキンが脂肪を燃やす」と謳った商品も数多く発売されて、これから益々注目されるであろう食品です。
【『抹茶』って何?】
抹茶とは、緑茶の一番茶を臼でひいて粉にした物です。
抹茶はお茶の葉を摘む前に藁や専用の黒いシートを約20日間被せて日光を遮る「覆下栽培」と呼ばれる栽培技術を用いて作られます。
日光を遮るとお茶の葉に含まれる葉緑素が増える為、葉の緑が濃くなります。
また、渋みの元とされるカテキンの生成が抑えられるので、まろやかな風味が味わう事が出来ます。
【玉露、番茶、抹茶…何が違うの?】
玉露:
覆いを被せて栽培し、手間暇かけた最上級のお茶。
丁寧につくられた玉露は甘みがあり、柔らかい印象があります。
番茶:
玉露・抹茶と異なり、覆いを被せず太陽の光をたっぷり浴びさせ栽培します。
さっぱりとしていて苦味が少なく刺激が少ないので、幼児や体調を崩している方にも飲みやすいお茶です。
抹茶:
玉露同様覆いを被せて栽培し、唯一揉まないで作られるお茶。
きめ細かい濃厚な味わいです。
このように栽培方法や時期などにより様々な種類のお茶になります。
【どんな有効成分が含まれてるの?】
注目すべき有効成分は、カテキン・テアニン・ビタミン類!
カテキン:
渋みの元となるタンニンを形成する主成分で、ポリフェノールの一種。
トクホとして注目を浴びています。風邪の予防や生活習慣病予防、美肌の老化防止まで幅広く有効的であることがわかっています。
テアニン:
日本茶のうまみを形成する成分で、アミノ酸の一種。心身をリラックスさせる効果があります。
ビタミン類:
ビタミンAやビタミンCなど美容や健康に嬉しい沢山のビタミンが含まれています。
ただし、ビタミンAや繊維質はお茶の葉に含まれているものの水に溶けない性質の為、玉露などでは茶殻に残ってしまいます。
抹茶の優れた所は茶葉自体を飲むので、これらの成分を余すところなく口に出来るということ!この粉末を溶かして飲めば、茶葉に含まれる豊富で良質な栄養素を丸ごと摂る事が出来ます。
【抹茶の効能☆】
肥満予防
カフェインを摂取すると、内臓脂肪が優先的に使われます。またカテキンにも内臓脂肪や皮下脂肪の燃焼を促す効果があるとされています。飲んだ後は脂肪を燃焼しやすい状態になるので、運動量を増やすと良いでしょう。
美肌効果
抹茶には多くのビタミンが含まれていますが、中でもビタミンCはみかんの4~7倍もあるとされています。
ビタミンCには肌の水分が減少するのを防ぎ、肌の弾力を保つ働きがあります。
またカテキンと協働してメラニン色素を抑制し、美肌形成に効果的です。
アンチエイジング効果
カテキンは老化の原因につながる活性酸素の除去作用が高い為、肌のシミ・シワ・たるみの予防に繋がります。
リラクゼーション効果
湯のみ一杯(80ml)に含まれるテアニンの量を比較すると番茶が3mgなのに対し、抹茶は36mgと実に番茶の12倍も含まれています。テアニンには気分を和らげ、リラクゼーション効果があると言われています。
認知症効果
カフェインには大脳の働きを活性化させ、認知症予防の効果があるとされています。
虫歯・口臭予防
抹茶の中のフッ素化合物は虫歯予防・口中消臭効果があるとされています。
「抹茶は苦くて飲みにくい」「抹茶=茶の湯、敷居が高い」というお考えの方も多いようですが、急須で淹れる他のお茶と異なり、注ぐお湯と抹茶の量のバランスを加減していろいろな濃さで楽しむ事が出来ます。
抹茶は飲み物だけでなく、料理にも使う事が出来ます!皆さんも日常的に抹茶を摂取して健康な体作りを心掛けましょう☆!
Text by ろい/食育インストラクター