「子どもとおやつシリーズ」ではおやつについてや簡単レシピなどをご紹介していきます!
第1回目は主食がメインのおやつです。
【子どもにとってのおやつ】
乳幼児期の子どもは胃が小さく、消化機能も未熟です。
そのため三度の食事に加え、おやつでエネルギーや栄養を補う必要があります。
大人が考えるおやつは「お菓子」のイメージが強いですが、子どもにとっては「おやつ=第四の食事」と捉えるといいでしょう。
【おやつを与える際のポイント】
おやつは1日1~2回(午前・午後)までにし、1日の摂取エネルギーの10~15%程度にします。
ご飯や麺・芋類・果物・乳製品などを組み合わせるとバランスがよいです。
野菜不足の場合は必要に応じておやつに入れてみましょう。
市販のお菓子はエネルギーや塩分・糖分などが高いので、頻度を少なくし、量にも気をつけます。
飲み物は水やお茶などを基本とし、清涼飲料水のような甘い飲み物は避けましょう。
牛乳を一緒に与える時は、エネルギーの摂り過ぎにならないようおやつの内容を工夫するといいですね。
以下に年齢別の目安を簡単にまとめてみました。
〇1歳~1歳半
1日の摂取エネルギー:約900~950Kcal
おやつは1日1~2回
前歯でかみ切ることができ、歯ぐきでつぶせるかたさが目安。
手でつかんで食べたい年齢なので、棒状に切る・つかめる大きさに丸めるなど工夫しましょう。
食事で摂りきれなかった栄養を補給出来るスティック状の野菜やヨーグルト・バナナなどがおススメ。
〇1歳半~2歳
おやつは1日1~2回
1日の摂取エネルギー:約900~950Kcal
奥歯が生えてくるころなので、奥歯を使えるよう、少しかたさのあるものを用意します。
スプーンやフォークを使って食べられる大きさにするといいですね。
〇3~5歳
1日の摂取エネルギー:約1250~1300Kcal
おやつは1日1回
ほとんどの子どもが3歳までに20本の乳歯が生えそろいます。
嚙み砕く力は大人の半分くらいなので、与える食材のかたさも大人よりやや柔らかめを意識します。
このころの子どもは活発に活動するので、食事への影響が出ない程度の軽食(おにぎり・焼きそばなど)を用意しましょう。
【作ってみよう!】
今回はそうめんを使って「チヂミ風そうめん」レシピをご紹介します。
分量は作りやすい量になっていますので、与える量は各年齢で調整してください。
また、アレルギーをお持ちの場合は、食材の代替えや除去などをお願いします。
〇「チヂミ風そうめん」
<材料>
そうめん・・1輪(50g)
お好みの野菜・・適量(なくても可)
A卵・・1個
A中華顆粒だし・・ふたつまみ~
Aにんにく(おろし)・・少々(なくても可)
ごま油・・少々
<作り方>
- そうめんは表示時間通りにゆで、しっかりと水で洗い、水分を軽くふく。
- お好みの野菜を年齢に合わせて切り、必要に応じてゆでる・焼くなど下準備する。
- ボウルに(1)・(2)を入れてよく混ぜ、合わせたAを加えてよく絡める。
- フライパンを熱してごま油を入れ、(3)を年齢に合わせた大きさにして入れ、両面カリッと香ばしく焼く。
<ポイント>
- そうめんは長いようであればゆでる前に半分に折ってください。
- 卵アレルギーの方はすりおろしじゃが芋や水溶きの小麦粉などで代用して下さい。
- 野菜やにんにくは無くても構いません。
ジャコやチーズを入れてもおいしいですが、塩分量が増えるので、Aの中華顆粒だしは抜いてください。
たんぱく質も増えるので、卵をじゃが芋や水溶き小麦粉に置き換えても構いません。 - ごま油は風味づけの意味もありますが、ほかの油でも構いません。
【栄養ポイント】
今回は簡単レシピで使った「そうめん」の栄養についてご紹介します。
そうめんの原料はうどんと同じ小麦粉です。
小麦粉の主な栄養素は「炭水化物(糖質)」です。
炭水化物は体を動かすための重要なエネルギー源で、小麦粉のほか、米や芋類にも含まれます。
炭水化物は体を動かすだけでなく、脳にとっては唯一の栄養源です。
脳は炭水化物(糖質)を「ブドウ糖」という形で使いますが、極端に不足すると意識障害などが起こる場合があります。
近年「糖質制限ダイエット」が注目を浴びていますが、間違ったやり方で行うと命の危険を伴いますので、注意が必要です。
また、成長期の子どもにダイエットは禁物!
大人がやっているからといって一緒にやるのは危険です。
子どもの食べ過ぎを感じた場合は、ダイエットをさせるのではなく、大人が食事の量や質を見直し、バランスのよい食事をさせてあげて下さい。
たまには市販品もいいですが、日頃のおやつは手作りでバランスのよいものを作ってみて下さいね!
Text byさゆり/食育インストラクター