いまや、ゴーヤーチャンプルーの次に知られるようになってきた沖縄の家庭料理にんじんシリシリー。
普段使いのおかずとして、お弁当のおかずとして欠かせない料理で、そのせいもあるのか沖縄県民一人当たりのにんじん消費量は年間18.8本でなんと日本一なのです!
にんじんシリシリーの「シリシリー」は沖縄の方言で、それにはなんと3つの意味があります。
1. おろし器(おろし金)
2. おろしたにんじん
3. でき上がった料理
まず、写真のような「シリシリー」と呼ばれるおろし器(おろし金)。
穴の大きさがいろいろありますが、にんじんシリシリー用は穴の直径が6〜7mmのものがベスト。
ちなみに8mmより大きめのものはパパヤー(青パパイヤ)に使われることが多いです。
おろしたにんじんも「シリシリー」と呼ばれます。
斜めにおろすことで、表面積が大きくなり、油がいきわたりやすく、味が入りやすいし、熱も伝わりやすくなります。
そして、でき上がった料理。
油を熱したフライパンで炒め、かつおだしと塩を加えて炒り煮にし、溶き卵を回し入れてさっと混ぜて仕上げる本来はシンプルな料理。
好みで小口切りにしたねぎやツナを加えてもおいしいです。
今の時期、旬を迎える沖縄県産にんじんは、本土の霜にあたって糖度があがったにんじんとは、ひと味違い、潮風のミネラルを多く含むフルーティーな甘さが特徴。
津堅にんじんや糸満にんじんなどは甘みが強く、にんじん嫌いの人でも食べられると評判なので、どこかで沖縄県産にんじんを見つけたら、ぜひ食べてみてくださいね。