皆さん、梨はお好きですか?
瑞々しくジューシーな梨は、韓国料理ではキムチやプルコギなどに使用されます。
今回は、秋に向けてどんどん美味しくなる「梨(その中でも「日本梨」)」にスポットを当ててお話ししたいと思います。
【梨ってどんな果物?】
日本で栽培される果物の中でも歴史が古く、「日本書紀」にも記述があります。
日本梨、西洋梨、中国梨の3つに大別され、国内生産量の多い日本梨は千葉県で多く栽培されています。
また、梨は「無し」に通じるので「有りの実」と呼ぶ事もあります。
日本梨は西洋梨とは異なり、「追熟」(一定期間置くことで甘さを増したり果肉を柔らかくする事)が出来ないため、収穫後すぐに出荷されます。
【梨に含まれる栄養】
ここでは、注目すべき栄養成分の一部をご紹介します。
●アスパラギン酸
新陳代謝を高め、疲労回復やスタミナ増強効果が期待できます。
●ソルビトール
梨のすっきりとした甘さはソルビトールによるもので、便秘の解消や腸内環境を整える働きがあります。
●リグニンやペントザン
梨特有のシャリシャリとした食感は難消化性食物繊維のリグニンやペントザンによるものです。
消化されにくく、腸を刺激してぜん動運動を助ける為、ソルビトール同様、便秘の予防・改善に効果があります。
●プロテアーゼ
たんぱく質分解酵素のプロテアーゼは肉・魚料理の消化を促し、胃もたれ防止に役立ちます。
調理に使えば肉や魚を柔らかくする効果が期待出来ます。
【梨を使った簡単レシピ】
瑞々しさとシャキシャキとした食感を活かした生食ももちろん論美味しいですが、今回はたんぱく質分解酵素の力を利用したお手軽レシピをご紹介します。
☆梨のすりおろしたっぷり!鶏の柔らか煮
<材料>(4人分)
鶏肉(今回はむね肉)・・1枚
梨・・1/2個
玉ねぎ・・1/4個
小ねぎ・・適量
サラダ油・・大さじ1
A
鷹の爪・・1本分
しょうゆ・・大さじ2
酢・・大さじ1
酒・・大さじ1
<作り方>
- 鶏肉はフォークで数か所刺し、一口大に切る。
小ねぎは小口切りにしておく。 - 梨・玉ねぎはすりおろし、Aと共にボウルに入れ、よく混ぜ合わせる。
- (1)の鶏肉を加え、30分程漬け込む。
- フライパンにサラダ油を熱し、(3)を焼き色を付けるようにして焼く。
※タレは捨てずに残しておいてください! - 焼き色が付いたら、タレを加え蓋をして15分程煮込む。
- 器に盛り付け、仕上げに上から(1)の小口ねぎを散らす。
砂糖などは加えず、梨の甘さで仕上げました。
梨だけでなく玉ねぎや酢にもお肉を柔らかくする効果があるので、パサッとしがちなむね肉も、とっても柔らかく仕上がります。
お子様が召し上がる際には唐辛子を減らして作って下さいね。
秋は食べ物が美味しい季節です。
旬の味覚を楽しみましょう!
Text by ろい/食育インストラクター