菜の花は「なばな」「心摘菜(しんつみな)」の別名を持つアブラナ科の緑黄色野菜です。
小さな黄色い花をつける菜の花は、つぼみ・茎・葉を食べる事が出来、独特のほろ苦さがあるのが特徴です。
今回は、女性に嬉しい効果をもたらす菜の花をご紹介します!
【菜の花の栄養価と効能】
- ビタミンC
緑黄色野菜の中でもトップクラスの含有量で、ピーマン(緑)の100gあたりのビタミンC含有量が約80mgなのに対し、菜の花は130mg!
1/2束食べれば、成人男女の1日の摂取推奨量を摂取する事が出来ます。
ビタミンCはコラーゲンを作るのに必要不可欠な成分で、美白やストレス解消・風邪予防などにも効果的です。 - 鉄
貧血予防に効果的です。
また、全身の細胞や組織に酸素を運ぶというとても重要な役割も担っています。
食品中の鉄は、「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」の2つに大別され、菜の花のような植物性食品には「非ヘム鉄」が含まれています。
非ヘム鉄はビタミンCや動物性たんぱく質と一緒にとると、体内での吸収率が上がります。 - カルシウム
丈夫な歯や骨の形成や筋肉・神経の働きをサポートするという役割を担っています。 - β-カロテン
体内でビタミンAに変化して、皮膚や粘膜を健康に保つ他、抗酸化作用もあります。 - アリルイソチオシアネート
菜の花のほろ苦さのもとです。
体内の毒を体外に排出する働きがあり、ガンや血栓の予防に効果的です。
これのもととなるグルコシノレートの含有量はアブラナ科の野菜(小松菜、ブロッコリー、キャベツなど)の中でもトップ。
グルコシノレートはつぼみ部分に最も多く含まれるので、つぼみを取り除かないようにしましょう。
【調理のポイント】
- 苦みがあるので、さっと下茹でをして使いましょう
茹で過ぎるとビタミンCなど水溶性のビタミンが流失してしまうのに加え、香りや食感も落ちてしまうので注意しましょう。 - 油脂との相性は◎
β-カロテンは脂溶性なので油で手早く炒めるなど、油脂と一緒に摂ることで体内での吸収率が上がります。 - つぼみ・葉・茎は分けて加熱しましょう
菜の花は、つぼみや葉は柔らかく茎は硬いので分けて調理するようにしましょう。
茎が太いものは、縦半分に切ってから使うと火の通りが良くなります。
茹でる際は熱湯に塩を加え、茎を先に入れ、後から花と葉の部分を入れます。
【おすすめの菜の花レシピ☆】
[菜の花の炒り豆腐]
<材料>(4人分)
菜の花・・1束
長ねぎ・・1本
木綿豆腐・・1丁
卵・・2個
ごま油・・大さじ2
A酒・・大さじ3
A砂糖・・大さじ1
Aみりん・・大さじ2
Aしょうゆ・・大さじ2
<作り方>
- 木綿豆腐はキッチンペーパーに包んで、耐熱皿に乗せ、電子レンジ(600W)で約40~50秒加熱し、しばらく置いて水をきっておく。
- 菜の花は塩(分量外)を入れた熱湯でサッと茹で、ザルに上げる。
キッチンペーパーなどで水気をしっかり切り、2~3cmの長さに切る。
長ねぎは斜め薄切りにしておく。
卵は溶いておく。 - 鍋にごま油を熱し、①の木綿豆腐を手で細かくちぎりながら加える。
全体に油が回ったら、②の長ねぎ・菜の花の順に加えて炒め合わせる。 - ③にAを加えて汁気を飛ばすようにして炒り、溶いた卵を入れて軽く混ぜる。
菜の花の緑色と卵の黄色が鮮やかで、春らしい一品です☆
今回は動物性たんぱく質である卵も使用したので、鉄の吸収率も上がり一石二鳥です☆
また、旨味成分を含む鶏肉や椎茸などを加えても美味しく頂けますよ(^-^)
その他にも、菜の花をマヨネーズやごまで和えると苦味をまろやかにしてくれるので小さなお子様も食べやすくなります。
食卓を春めかせてくれる菜の花。
旬の時期は短いのでお見逃しなく!
Text by ろい/食育インストラクター