秋の味覚である「栗」のケーキといえば、モンブラン。
実は、「黄色い栗のモンブラン」は、日本で独自に生まれたケーキなんです!
本場の「モンブラン」とどう違うのか、ご紹介したいと思います(^^♪
モンブランと言えば、まず黄色。
これは、日本生まれの和栗(わぐり)の色。
そして、茶色はヨーロッパ産の洋栗(ようぐり)の色です。
【アルプス山脈のモンブラン】
モンブランは、フランスとイタリアの国境にそびえています。
フランス語でモン (Mont) は「山」、ブラン (Blanc) は「白」を意味し、「白い山」という意味です。
イタリアでは、イタリア語で同じく「白い山」の意味であるモンテ・ビアンコ (Monte Bianco) と呼ばれています。
【フランスとイタリアのモンブランも違う】
アルプス山脈の地形の理由から、それぞれカタチが違います。
フランスから見える姿は、丸みを帯びたドーム型。
しかし、イタリアから見た姿は鋭く尖った険しい形。
そしてどちらの国にも、雪に覆われた美しい山を表現した、栗の風味豊かなお菓子があります。
それぞれの国から、どんなカタチのケーキが生まれたのでしょうか?
<フランス>
卵白で作るメレンゲを土台とし、生クリームをのせた上に、マロンペーストを細いひも状に絞り出し、雪に見立てた粉砂糖で仕上げられており、丸いドーム型をしています。
<イタリア>
土台はひも状のマロンペーストで出来ており、山のふもとに鬱蒼と茂る森を表し、その上に生クリームを高く積み上げて、険しい雪山を表現しています。
【日本で生まれたモンブラン】
東京・自由が丘にある「モンブラン」の初代店主が、フランス菓子のモンブランをヒントに日本独自のモンブランを作り出したのがはじまりです。
土台をメレンゲからカステラにし、くり抜いたところにカスタードクリームと生クリームをたっぷり絞り、栗の甘露煮がまるごと一粒入っています。
栗のクリームもヨーロッパの茶色のものではなく、日本人になじみ深い、黄色の甘露煮を使い、和菓子で使う「小田巻」を使って絞り出しており、真上には万年雪をイメージした、白いメレンゲをのせたカタチが、日本で初めて作られた「黄色いモンブラン」だったのです。
【まだまだある日本発祥の洋菓子】
ケーキの定番ショートケーキ、クレープが何層にも重なったミル・クレープ、とろける口どけの生チョコレート、甘くておいしい菓子パン。
これらも実は日本で生まれたお菓子なんです!
みなさんご存知でしたか?
お菓子ひとつをとっても、日本の歴史や文化がつまっていたりします。
ケーキは外国からきたものではありますが、日本独自の進化を遂げて今のカタチとなっているのですね。
日本のモンブランを感じて秋の味覚を味わってみてくださいね(#^^#)
Text by ナナちゃん/食育インストラクター