ミントのさわやかな香りは、ガムや飴などでもお馴染みですよね!
そんな「ミント」について今回はご紹介したいと思います☆
【ミントの名前は妖精から】
ギリシャ神話に登場する妖精「メンテ」がミントの名の由来とされています。
冥王ハーデスの妻ペルセポネーの呪いによってミントに姿を変えられたという逸話があります。
妖精と聞くと、なんだかミントがかわいらしく思えてきますよね。
【世界のミント、日本のハッカ】
日本ではミントのことを、「ハッカ」(薄荷)とも呼んでいます。
かつて日本では、ハッカを蒸留してハッカ油に精製した状態で輸送していました。
刈り取った草の状態では、かさばるハッカ草も、精製することでわずか1~1.5%程度になってしまうことから、「薄荷」すなわち「薄い(軽くてコンパクト)」「荷(荷物)」という名前がつけられたと言われています。
【かつて日本はハッカ王国だった】
有用作物として栽培されるようになったのは江戸時代のことです。
その後、各地で作られるようになり、1937年(昭和12年)頃には、日本は世界総需要量の9割を占めるハッカ王国へと躍進していました。
しかし、第二次世界大戦後になると生産高は落ち込み、今では北海道の北見地方でわずかに栽培されるのみとなっています。
【代表的な2種類のミント】
ミントといっても、さまざまな種類がありますが、ミントは交雑して変種ができやすく、なんと600種類を超えると言われるほど多種多様に存在しているそうです。
その中でも代表的なのは、スペアミントとペパーミントです。
●ペパーミント
ウォーターミントとスペアミントの交配種です。
ガムや歯磨き粉などメントール系の香り付けによく利用されています。
清涼感が強く、スーッとした香りが特徴的です。
見た目は、葉がスペアミントより尖った形をしています。
殺菌、口臭予防、消化促進、鎮痛などに効果があります。
ペパーミントに含まれるミントポリフェノールは、花粉症などのアレルギー症状を抑える効果があると言われています。
●スペアミント
ミント独特の清涼感は感じられるものの、ペパーミントよりも甘さがあり、穏やかな香りです。
見た目には、葉がペパーミントより丸みを帯びているのが特徴です。
古代ギリシャでは浴槽に入れて沐浴したり、中世には口臭や歯を白くするケアに使われ、ペパーミントよりも歴史の古いハーブです。
デザートの飾りつけや料理のほか、ハーブティーなどのドリンクにもよく使われます。
ラム酒にミントを入れた「モヒート」というキューバ発祥のカクテルには、スペアミントやこれに近い品種がよく利用されます。
【簡単レシピでミントを取り入れよう】
●ミントミルク
耐熱のガラスやカップにスペアミントの生葉をたっぷりと入れ、温めた牛乳を注ぎ、砂糖を加えます。
ココアパウダーを入れると、ココアミントになります。
●エスニック風サラダ
挽き肉(牛、豚、鶏なんでも)を炒め、ナンプラー・砂糖・レモン汁・唐辛子で味付けし、スペアミントやパクチー、玉ねぎなどと一緒に和えて、サニーレタスなどにくるんでいただきます。
日本では、デザートの添えものとして生のミントを見かけることが多いかと思います。
東南アジアではサラダや肉・魚の臭み消し、ハーブとして日常的に食べられています。
モロッコでは、緑茶をベースにした甘いミントティーが有名だそうです。
私も初めてタイでミントをサラダとして食べたときは驚きもありましたが、とってもおいしく、お肉との相性の良さに感動したのを覚えています。
バジルやパクチーは使われる方も多いとは思いますが、スイーツだけでなく、お料理にもミントを加えてみてはいかがでしょうか(^^)/?
Text by ナナちゃん/食育インストラクター