寒い冬には鍋やシチューなど、体の芯から温まるものを食べたくなりますよね。
そんな時におすすめの具材は、冬が旬の“芽キャベツ”!
今回は、愛らしい見ためと高い栄養価が魅力の芽キャベツをご紹介します。
【芽キャベツはキャベツの子ども??】
芽キャベツはキャベツを小さくしたような形をしていますが、キャベツの若芽ではなく、キャベツの仲間を品種改良したものです。
茎がとても長く、食用にするのはその茎にびっしりと生える直径2~4cmのわき芽です。
このわき芽は1株で50~60個、多い品種では90個ほど生え、その姿は圧巻です!
その様子から「子持ちキャベツ」とも呼ばれています。
芽キャベツはベルギーのブリュッセル付近で栽培が始まったとされています。
英語では「ブリュッセルのキャベツ」を意味する “Brussels sprouts”の名で呼ばれています。
【キャベツをしのぐ栄養価の高さ!】
芽キャベツはその小さな姿から想像出来ないほど、栄養価が高い野菜です。 ここでは、注目の栄養素を一部ご紹介します。
- ビタミンC
芽キャベツとキャベツ、100gあたりのビタミンC含有量を比較すると、キャベツが41mgなのに対し芽キャベツは約4倍の160mgも含まれています。
芽キャベツは茹でたものを6個程食べるだけで、1日のビタミンC所要量をほぼ摂取する事が出来ます。
ビタミンCには抗酸化作用があり、免疫力を高め、肌荒れや風邪予防、疲労回復に効果的です。 - ビタミンU
ビタミンUはあまり聞きなじみのない方も多いと思いますが、実は別の名前もあるのです。
その名はずばり…「キャベジン」!
キャベジンは薬でもおなじみですが、たんぱく質の生成を促す働きがあり、傷ついた粘膜を修復する作用があります。
それにより、胃潰瘍の予防・改善が期待出来ます。 - ビタミンK
ビタミンKは血液の凝固促進や骨粗鬆症を予防し、骨の形成を促します。
※ワ―ファリンという抗血液凝固作用の薬を飲んでいる方は、芽キャベツのようなビタミンKが豊富な食材を食べると、薬の効き目が弱くなってしまうのでご注意下さい!
【調理のポイント】
芽キャベツは巻きが固く、火が通りにくく苦味も少しあるので、使う際は下茹でしてから使うのがおすすめです。
下茹では、外側の皮を1~2枚剥き、茎に十文字に切り込みを入れておくと火が通りやすくなり、早くムラなく茹であがります。
少し塩を加えて沸騰させている湯の中で1分半~3分程度軽く茹で、そのまま冷まします。
(※水に入れて冷やすと、水っぽくなってしまう&水溶性のビタミンCが流出してしまう可能性があるのでご注意を!)
使う料理に合わせて、茹で加減を調節しましょう。
可愛らしいサイズと形を活かし、切らずにそのまま炒める・揚げる・煮込むなどにするのがおすすめです♪
にんにくやバター、チーズ、アンチョビなどアクセントの強いものとの相性も良いですよ。
ビタミンU・ビタミンCは水溶性なので、煮込み料理にするのであれば、栄養素が溶け出しているスープごとしっかり頂きましょう!
トマトベースにすれば、強い抗酸化作用があるリコペンとの相乗効果で、風邪を引きにくい元気な体づくりに役立ちます。
栄養たっぷりの芽キャベツ☆
ぜひご家庭でもお使いになってみてはいかがでしょうか?
Text by ろい/食育インストラクター