食用だけに限らず、過去にも何度かブームを起こしましたが、最近またはちみつに関心が高まっているようです。
お菓子に、料理に、はたまた美容液などにも使用されてきたはちみつ。
今回はその特性や種類ごとの違い、そしてその中でも医療用(!?) として知られるマヌカハニーについてのお話です。
【驚くほどたくさん!種類の多さの秘密】
はちみつ専門店に足を運ぶと、たくさんの種類のはちみつがあって驚かされますよね。
りんご、みかんにクローバー、果てはそばなんてラベルが貼られているものもあります。
これは普通のはちみつに何かを添加したというわけではなく、それぞれの花からミツバチに蜜を集めさせてできたものです。
(はちみつ以外のものを添加している場合、ラベルに表示しなければならないため、不安な場合はチェックしてみるといいですよ)
特定の花から蜜を集めさせるには、ミツバチの習性を利用する必要があり
・巣から近いこと
・群生していること
・糖度が高い蜜が採れる花であること
以上の3つの条件を満たしてできることなのだそうです。
こうして作られたはちみつは、一般的に流通しているはちみつよりも香りや色が強いのが特徴です。
例えばりんごのはちみつの場合は花の香りがとても強いので、ハニードリンクやアップルパイ作りに向く、などです。
ただし、香りや色が強いことは必ずしもプラスに働くわけではありません。
砂糖の代わりにそばはちみつを使って煮物を作ったら色が黒くなってしまった!…なんてこともあります。
こういったはちみつは試食してみて、特性を知ってから使うようにした方が良いですね
(同じ花のはちみつでも産地が違うだけで味わいが変わることもあります)
【メディカルハニーって最近耳にするけど…?】
古代から現代まで、変わらず蜂によって作られているのがはちみつ。
当然、砂糖よりも古い歴史を持つ食品なのは間違いありません。
ただ、養蜂技術が確立されるまでは大変な貴重品。
お菓子や料理に使われる、というよりは、薬として処方されるような存在だったそうです。
確かに現代でものど飴には、はちみつ入りのものが多く存在し、甘味以外での効果も求められていますよね。
そんな中で近年、効果を特別視されているのが「マヌカハニー」と呼ばれているはちみつです。
このマヌカハニー、前項で触れたものと同じように、マヌカの花から蜜を集めたはちみつです。
原産はニュージーランドで、他のはちみつに比べて抗菌作用が強いため、現地では治療に使っている病院もあるほど。
…ということもあって、日本でも注目が高まりました。
実は2015年の時点でも、その効果をめぐっては様々な論説があるため、この症状に効く!というはっきりしたデータが無いのが現状だったりします。
ただし、抗菌作用に関しては普通のはちみつに比べて高い、というのは事実のようですから、これからの季節の喉のケアなどには試してみてもいいのかもしれません。
こうしたメディカルハニーと呼ばれるはちみつ、成分の研究が始まったのは20世紀も後半に入ってからです。
まだまだ未知の部分もありますから、今はあくまでも嗜好品や甘味として、はちみつを楽しむことを第一に考えるのがいいのかもしれませんね。
いかがでしたか?
有史から人間と共に在ったはちみつですが、まだまだ研究途上でもあるなんてちょっと不思議ですよね。
美味しさを楽しみつつ、今後の研究結果を楽しみに待ちましょう。
Text by はむこ/食育インストラクター