特有の香りと濃厚な甘みが魅力の「マンゴー」は代表的な南国フルーツで、チェリモヤやマンゴスチンと並び、世界三大美果の1つとも呼ばれています。
【意外と古い!? マンゴーの歴史】
インド、マレー半島が原産と言われているマンゴーは、4000年以上前から栽培されていたと伝えられています。
日本に渡来したのは明治時代で、1970年代から国内で本格的なマンゴーの栽培が始まりました。
日本ではメキシコやフィリピン、タイ産のマンゴーが有名ですが、最近では、国内生産量1位の沖縄や、宮崎、鹿児島などの国産マンゴーも多く見かけるようになってきました。
また、暖かいところで栽培されているイメージがあるマンゴーですが、温泉を生かして北海道でも栽培されるようになってきています。
【日本で売られている主なマンゴー】
メキシコ産マンゴーは、果皮がりんごのように真っ赤になることから「アップルマンゴー」と呼ばれています。
国内で栽培されているマンゴーのほとんどがこのアップルマンゴーです。
果肉はオレンジ色で、濃厚な甘さととろけるような食感が人気です。
輸入物は3月頃から、国産のマンゴーは5~6月頃から出回ります。
また、フィリピン産のマンゴーは形がペリカンのくちばしに似ていることから「ペリカンマンゴー」とも呼ばれています。
果肉は黄色で、ほどよい酸味となめらかな舌触りが特徴です。
フィリピンで1年中出荷されるので、手ごろな値段で年間流通されています。
【美味しいマンゴーを選ぶには?】
マンゴーを選ぶときは、果皮にツヤがあり、色鮮やかでふっくらとしているものが良品とされています。
「ブルーム」と呼ばれる白い粉が果皮についているとより新鮮な証拠です。
黒い斑点やシワが寄っているものはなるべく避けるようにしましょう。
果肉がかたく未熟なマンゴーは常温の涼しいところで追熟させます。
特有の甘い香りが強くなり、指先で軽く触ったときにやわらかさを感じれば食べごろのサインです。
食べる数時間前に冷蔵庫に入れて冷やしてから食べましょう。
【女性に嬉しいマンゴーの効能】
マンゴーには女性にとって嬉しいβ-カロテン、ビタミンC、葉酸、食物繊維、カリウムなどが含まれています。
β-カロテンは、体内で必要な分だけビタミンAに変わり、皮膚粘膜の保護や肌荒れを予防する効果が期待できます。
さらにビタミンCも含まれているので、コラーゲンの生成を行い、シミやシワを予防します。
葉酸は「造血ビタミン」とも呼ばれ貧血の改善に、食物繊維は便秘解消に期待できます。
また、カリウムは高血圧の原因となるナトリウムを出す働きがあるため、高血圧予防に効果的です。
甘くてとてもおいしいマンゴーですが、実はウルシ科の植物で人によってはアレルギーを引き起こしてしまう可能性も・・。
食べてはもちろんのこと、持っただけでもかゆみや発疹の症状が出る場合があるので食べる際には注意して下さいね。
Text by まち/食育インストラクター