中華料理やタイ料理でお目にかかることが多い空芯菜。
にんにくと油でサッと炒めるだけでシャキシャキの食感が楽しい一品に仕上がりますが、実は普段からも食べたいくらい位たっぷり栄養を含んでいます。
【暑さに強い夏の野菜】
川や湿地で栽培され、水を吸いやすくするために茎の中が空洞になっていることから、「空芯菜(クウシンサイ)」という名前が付いたそうです。
朝顔に似た淡紫色や白色の花を咲かせるため「朝顔菜(アサガオナ)」と呼ばれたり、さつまいもの葉茎によく似ていてヒルガオ科サツマイモ属であるため「ウォータースピナッチ」と呼ばれる事もあります。
暑さに強い空芯菜は夏場の貴重な葉物野菜で、その上、栄養価の高い野菜として、多くの国で親しまれています。
【ビタミン・ミネラルたっぷり】
空芯菜の栄養はカルシウム、ビタミンA・B・C・E、β-カロテン、葉酸、鉄分、食物繊維、カリウムなどが含まれています。それぞれの栄養素は、ほうれん草の約2倍から4倍というから驚きです。
β‐カロテンやビタミンEが多く、どちらも油と一緒に炒めると吸収率が高まります。
ビタミンB1・B2も豊富なことから、糖質を効率よくエネルギーに変えて疲労回復効果も期待できます。
また、ミネラルも豊富に含まれ、鉄と葉酸の相乗効果で貧血予防に期待が出来ます。
ビタミン・ミネラルのみならず、豊富な食物繊維の力で、便通も整えてくれる優れものです。
【ほうれん草よりも食べやすいヒミツ】
栄養素はほうれん草と変わらず、むしろ含有量はほうれん草に勝るとも劣らない空芯菜。
実は、ほうれん草のエグミの素となるシュウ酸を含んでいないためとっても食べやすい野菜です。
シュウ酸がないということは茹でて“アク抜き”するという手間も不要。
生野菜としてサラダでも食べることも出来ますが、空芯菜のシャキシャキ感を楽しむなら、サッと油で炒めるのがおすすめです。
お家でも空芯菜のおいしさを楽しんでみてはいかがでしょうか。
Text by ざわちゃん/食育インストラクター