おせち料理の定番で、縁起物として食べられる「黒豆」。
ふっくらとやわらかい甘煮は、好きなおせち料理ランキングでも上位にランクインするほどの人気ぶりです!
今回は、栄養たっぷりの「黒豆」の魅力に迫ります☆
【黒豆ってどんな豆?】
大豆の一種で、種皮が黒色や濃い紫色の黒大豆のことを「黒豆」と言います。
主に煮豆に使われ、大粒のものが重視され多く出回っています。
黒豆の黒い色には邪気を払う意味があり、さらにマメに働ける1年になるようにとの願いが込められ、縁起を担ぐ食材としておせち料理で使われます。
なかでも、兵庫県の丹波地方で作られる在来種「丹波黒」は非常に大粒で、独特の甘味を持った優れた味わいから、黒豆の最高級品として扱われています。
その他、北海道産の「祝黒(いわいくろ)」はしっかりとした食感と甘味があり、煮ても皮が破れにくく、名称もめでたいので、正月の煮豆用や豆菓子として重宝されています。
【女性に嬉しい栄養がいっぱい!】
黒豆には健康に役立つ成分が沢山含まれています。
今回はその一部をご紹介します!
●アントシアニン
黒豆の黒い色は、ポリフェノールの一種であるアントシアニンによるものです。
強い抗酸化作用があり、視力低下や疲れ目、眼病予防に役立ちます。
普段から携帯電話やパソコンで目を酷使する方には嬉しい栄養ですね☆
また、最近ではメタボリックシンドロームなどの生活習慣病の予防にも役立つという研究データもあります。
●イソフラボン
イソフラボンは、女性ホルモンのエストロゲンに似た働きをし、更年期障害や骨粗しょう症の予防に効果的です。
また、体内の活性酸素やコレステロールを抑制する働きもあるため、動脈硬化による心臓病や脳卒中などを予防する働きも期待できます。
●ビタミンE
抗酸化作用があり、体内細胞を若々しく維持したりするなど、老化防止に役立ちます。
そのほか、貧血予防に役立つ鉄、脳を活性化し記憶力や集中力アップを高めるなどの健脳効果が期待できるコリン、虫歯予防に役立つオリゴ糖なども含んでいます。
また、黒豆の煮汁には栄養素が溶け出ていて、古くから咳や喉によいとされています。
ますます寒くなるこの時期にぴったりなので、煮た際には捨てずに召し上がってみてもよいかもしれませんね☆
ちなみに韓国では、30分ほど水で戻した黒豆をしっかり乾煎りし、にんにくや唐辛子と一緒に、しょうゆやはちみつを加えた甘辛ダレで調味する“黒豆の炒り煮”という料理が定番の常備菜として食べられているようです。
1粒に魅力的な栄養素がギュッと詰まっている、「黒豆」。
皆さんもぜひ召し上がってくださいね☆
Text by ろい/食育インストラクター