2月16日はからだにやさしい「寒天の日」!

2月16日はからだにやさしい「寒天の日」!

バレンタインデーの2日後である2月16日は「寒天の日」であることを、みなさんご存知ですか?
一時期、ダイエット食材として注目されたこともありましたね!
その「寒天」について今回はご紹介いたします☆

【ところてんから生まれた寒天】

「ところてん」の歴史は古く、中国から製法を学び作り始めたものです。
海藻のテングサを煮て溶かし、型に流して冷やし固めたものが「ところてん」です。
日本では平安時代から食べられていました。
そして江戸時代に、京都の旅館「美濃屋」の主人美濃屋太郎左衛門が、ところてんを冬の屋外に捨てたところ、それが凍り、やがて乾燥して「ところてんの干物」となり、これが「寒天」と呼ばれるようになりました
寒天は日本オリジナルの食材だったのです。
寒天は、伝統的な和菓子への利用から、いまや細菌培地や組織培養、医薬品、バイオテクノロジー向けの製品など最先端の分野でも活躍しています!
ちなみに「ところてん」は漢字で「心太」と書きます。
当時ところてんは「こころふと」と呼ばれていたところから、漢字で「心太」が当てられたそうです(^^)

【自然の恵みで作られる寒天】

寒天には、棒寒天(角寒天)、糸寒天(細寒天)、粉寒天などの種類があります。
粉寒天などは機械で生産されますが、棒寒天や糸寒天は自然の気候を利用して作られます
天然寒天は冬場の短期間でしか作ることができません
日中はよく晴れて、夜間は零下になる土地が最適で、主に信州地方で製造されています。
自然の恵みで凍結、乾燥を経て、20日間ほど費やし、ようやく寒天ができあがるそうです。
まさに信州地方では冬の風物詩ともいえる光景です。

【まるで食物繊維のかたまり?!】

寒天は、食物繊維の含有量がとても多い食品です。
約75%が食物繊維でできており、「食物繊維のかたまり」ともいえます。
寒天に含まれる食物繊維によって水を抱え込み、消化器官を通過する段階で、水は徐々に体内に吸収され、大腸では水分が便をやわらかく保ち、排泄時間が短縮され、自然なお通じを促します。
また、食事からの余分なコレステロールを、体外に排出するはたらきもします。
そのほかにも、血糖値の急上昇を抑えたりと、寒天はとっても優秀な食品のひとつであることがわかりますよね(#^^#)


【使う時の注意点】

  • 棒寒天、糸寒天が1に対して、粉寒天は2倍の分量と同じになります。
    ※棒寒天や糸寒天はダマになりやすいので、水から入れて、ゆっくりかき混ぜながらしっかりと溶かします。
  • 寒天を溶かすときはしっかり沸騰させましょう。
    ※きちんと寒天が溶けきらず、凝固力が弱まってしまいます。
  • ゼラチンと違い、寒天は酵素の分解に強いのでパイナップル等を生の状態で入れて固めることができます。
  • 無糖で固めると白濁してしまいます。
    ※砂糖を加えると、透明になり、離水しにくくなります。
    これは砂糖が水と結合して、結合水という状態になるからです。
    ※砂糖を加えるときは、まず寒天を無糖の状態で十分に溶かしてから、砂糖を加えましょう
    最初から砂糖を入れると、寒天自体が十分に溶けきらず、 固まりづらくなります。
  • 牛乳を寒天で固めるときは、温度に注意しましょう。
    牛乳は、寒天液が80℃以下になってから加えます
    熱いうちに加えると、牛乳が凝固して舌触りが悪くなってしまいます。
  • 酸味の強い果汁など、酸の強いものを加えるときは、凝固力が弱まるので、寒天の量を多めにしましょう。
    ※果汁を加える際、寒天液を加熱し続けると固まらなくなるので、必ず火を止めてから加えてください。

寒天は、お菓子だけでなく、普段のお料理にもプラスすることができます。
ごはんを炊くときや、お味噌汁やスープにも足してみるなど手軽に使える食材です。
ぜひ日常的に取り入れてみてはいかがでしょうか?

 Text by ナナちゃん/食育インストラクター